平河悠、踏みつけ被害の右足首は「ぐにゃっとなっていた」 日本代表OB懸念「靭帯がいっている可能性もある」【見解】

無念の負傷交代となった平河悠【写真:Getty Images】
無念の負傷交代となった平河悠【写真:Getty Images】

【専門家の目|栗原勇蔵】ウィデル・ビエラの足首踏みつけは「結構ひどいプレー」

 U-23日本代表のFW平河悠は、現地時間7月24日に行われたパリ五輪のグループリーグ初戦パラグアイ戦(5-0)で相手選手に右足首を踏みつけられ、前半34分に負傷交代した。試合後には「歩くのもちょっと痛い」と現況を明かしたが、元日本代表DF栗原勇蔵氏は「映像を見る限りヤバそう。靭帯がいっている可能性もある」と見解を述べた。

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 日本は前半19分にMF三戸舜介のゴールで幸先良く先制した。しかし、直後の前半22分、平河がパスを出したあとの右足をパラグアイMFウィデル・ビエラに足の裏で踏みつけられた。一度はファウルの判定なく流れたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入でオンフィールドレビューが実施されると、ビエラにはレッドカードが提示され、日本は数的優勢に立った。

 平河はその後、一度はプレーを続けたが、自ら座り込んでしまい、担架に乗せられてピッチ外へ。前半34分にFW佐藤恵允と無念の途中交代になった。

 日本は後半に4点を追加してパラグアイ相手に5-0と白星スタートを切ったなか、平河は試合後のミックスゾーン(取材エリア)には歩いて姿を現して対応。最終的には自身の判断で交代したことを明かしつつ、右足首の状態については「まだなんとも言えない状況です。分からないです」「歩くのもちょっと痛いです」と語った。

 現役時代に横浜F・マリノス一筋で18年間プレーし、J1通算316試合に出場した日本代表OB栗原氏は「映像を見る限り、結構ひどいプレー」とビエラのレッドカードに触れつつ、平河の状態に関しても推察する。

「(平河の右足首はビエラに)踏まれてぐにゃっとなっていてヤバそう。捻ってなさそうでも大怪我になる時もあるし、凄い角度で曲がっているのに大丈夫な時もあるけど、今回の平河は靭帯がいっている可能性もあると思います。あのプレーだけ見るとボールが関係ないところで足を踏んづけに行く感じでしたけど、決して傷つけようと思ったわけではないなかで踏んづけてしまったのかなと。今の時代、わざわざあそこで意図的に踏み付けて退場する意味もない。パラグアイにとってはアンラッキーな結果になったかもしれません」

 平河は交代するまでキレのあるドリブルで存在感を示していただけに、中2日で行われる次戦のマリ戦でピッチに立てるかは大きな焦点となる。栗原氏は「今夏にイングランド2部(ブリストル・シティ)に移籍するまで、J1でも存在感抜群だった。平河が離脱することになればチームとして痛いし、五輪のためにやってきて、あのプレーで終わってしまったらキツい。ただ、万が一の場合、彼の代わりに出る選手にも期待したいところです」と大事に至らないことを願っていた。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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