五輪サッカー開幕で前代未聞の珍事 観客乱入→2時間中断→無観客再開…同点弾取り消しの大混乱

観客がピッチに乱入する騒ぎに発展【写真:ロイター】
観客がピッチに乱入する騒ぎに発展【写真:ロイター】

五輪開会式に先駆けてグループリーグ初戦がスタート

 パリ五輪のサッカー男子は現地時間7月24日、開会式に先駆けてグループリーグ初戦がスタート。B組のアルゼンチン対モロッコの一戦(1-2)は、前代未聞の事態に発展した。後半アディショナルタイム(AT)にアルゼンチンが得点後、観客がピッチに乱入する騒ぎに発展。約2時間の中断を経て、無観客で試合が再開された。再開前にはアルゼンチンが奪ったと思われた後半ATの同点ゴールがオフサイドで取り消しに。大混乱の末、モロッコに軍配が挙がった。

 五輪では2度の優勝(2004年アテネ大会、08年北京大会)経験があるアルゼンチンだが、先手を奪ったのはモロッコだった。前半AT2分、右サイドからのクロスをFWソフィアン・ラヒミに押し込まれ先制点を献上すると、後半4分に与えたPKをまたもラヒミに決められ、2点ビハインドを背負う。

 それでもアルゼンチンは後半23分、FWジュリアーノ・シメオネの得点で1点を返すと、AT16分が計上された試合終了間際、相手ゴール前で怒涛の3連続シュートから最後はMFクリスティアン・メディナが頭でゴールネットを揺らした。するとこの得点後、ピッチ上に観客が乱入。土壇場で追い付かれ怒ったモロッコファンが陣取るスタンドからは紙コップやペットボトルと見られる物が投げ込まれ騒然としたムードに。

 両チームの選手たちが一時退避し試合が中断。およそ2時間の中断を経て、無観客で試合再開の運びとなった。さらにアルゼンチンの同点ゴールと思われた後半AT16分の得点は、直前のプレーでオフサイドが判明。モロッコが1点リードした状況から試合再開となったがスコアは変わらず、前代未聞の形で試合の決着がついた。

 なお、五輪の舞台で起きたサポーターの暴挙は、全世界に拡散。ネット上ではそのワンシーンを捉えた動画が広まり、日本のファンからも「オリンピックで発煙筒とか乱入とかモロッコサポはダメ」「マナーが悪い」「観客乱入で騒然。初戦から大丈夫か」「色々無茶苦茶」などの声があがっていた。

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