遠藤航、リバプール2年目の起用法はどうなる? 新監督の狙いを現地考察「課題を浮き彫りにした」
遠藤航は19日のプレシーズンマッチでベンチスタートに
イングランド1部リバプールは、アルネ・スロット監督体制となり新たなシーズンを迎える。昨季加入した日本代表MF遠藤航の扱いは、大きな論点の1つとなっている。昨季は守備の要となったアンカーの立ち位置を、プレシーズンマッチから現地メディアが考察した。
昨夏の移籍市場でドイツ1部シュツットガルトから加入した遠藤は、シーズン中盤戦以降にアンカーのレギュラーに定着して公式戦43試合に出場。クラブ公式SNSによると、シュートにつながった守備回数(4回/チーム1位)、タックル成功数(43回/チーム3位)など輝かしい数字を残している。
そんな遠藤所属のリバプールは、転換期を迎えていた。ユルゲン・クロップ元監督の体制が終わり、新たにオランダ人のアルネ・スロット監督が就任。システムや戦術にも変化が起こることが予想される。
プレシーズンですでにチームに合流している遠藤だが、現地時間7月19日に行われた非公開の試合では、ベンチスタート。この日のイングランド2部プレストン・ノースエンドFC戦を伝えたリバプール専門メディア「Liverpool.com」は「遠藤がキックオフに並ばなかったという事実は興味深い」と指摘している。
アンカーのポジションを一時的に担ったこともあるアルゼンチン代表MFアレクシス・マック・アリスターが不在となったゲーム。「守備的MFの役割を担うほかの有力選手がいなかったにもかかわらず、スロットは遠藤航を先発させなかった。この決断は、昨シーズン思いがけずファンの人気者になった選手が直面している課題を浮き彫りにした」と考察を展開した。
遠藤の務めるポジションは、「過去何度も熱い議論の的」となっている。その点も踏まえ、スロットが「実際、スロット監督はフェイエノールトでクロップ監督よりも流動的な中盤構成を実証しているため、その任務は必ずしも1人の選手に委ねられるわけではない」とし守備的MFを1枚置くことだけが正解だけではないことを説明している。
記事では昨季、遠藤加入でマック・アリスターが1つ前のポジションを取り安定性を増したことは「間違いない」としつつ、「アルゼンチン人は6番の役割に成長し、技術的には日本人選手よりも優れている。これは、特に中央の位置に選手が2人いる場合に、スロットが取りたい方向性なのかもしれない」と陣容が変わる可能性も挙げた。
この試合で遠藤は途中からピッチに立っている。同メディアは「リバプールのファン、そしてスカウトチームにとって当面の焦点は、特に遠藤に注目しつつ、スロットが今後数週間で中盤をどのように強化するつもりなのかという部分だろう」と締めくくっていた。
(FOOTBALL ZONE編集部)