大卒ドリブラーがJ1で開花の予感 前を歩く“欧州行き”逸材の後釜へ「自分がやらなきゃ」
関東学院大から加入した大卒ルーキー芦部を支えた平河の存在
J1で首位に立つFC町田ゼルビアは、7月20日のリーグ第24節で横浜FMに1-2で敗れた。イングランド2部ブリストル・シティへと渡ったU-23日本代表MF平河悠、パリ五輪に出場するFW藤尾翔太のU-23日本代表コンビの離脱に加え、韓国代表FW韓国代表FWオ・セフンも累積警告で出場停止となったなか、守勢に回った前半に2失点を喫したことが大きく響いた。
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それでもポジティブな面もあった。最大の発見は、後半33分から左サイドに送り込まれたMF芦部晃生だろう。今シーズン、関東学院大から加入した大卒ルーキーは、『ポスト平河』の期待に応えられるポテンシャルがあることを、サイドでのドリブル突破で示した。
この試合がJ1デビューとなった芦部だが、「ルヴァンカップも試合に出ていたので、デビュー戦という考えは頭になくて。どうにかしてこの負けている状況やこの流れを、自分が入った時に変えようかと考えていました」と言い、「自分の特徴はやっぱりドリブル、積極的に仕掛けるところだと思います。今日も監督コーチに求められましたし、そこで何とか得点だったり、アシストだったりで、結果を出せればよかったなと思います」と、ゴールに絡めなかったことに悔しさを見せた。
試合後の会見で、町田の黒田剛監督は平河と「パートナーを組みながらトレーニングをしている姿もあった」とコメントしたが、芦部も英国に渡った先輩から得た刺激について明かした。
「やっぱり1対1のところは、普段から自主練で一緒にやっていましたし、相手との駆け引きだったりは悠と対峙しているなかで、良いものを盗めたりできたんじゃないかなと思います。自分がどんどん試合に絡んでいくためには、守備のところが課題。悠を見ていたら90分、縦横無尽に走れる。あの姿を自分ができるようになったら、ますます、もっとチャンスが来るんじゃないかなと思います」
平河が移籍したことで出場するチャンスも増える可能性もあるが、芦部は「いち選手として目標でもあったし、尊敬している部分もあったので、悠がいなくなるのは寂しい。一緒に出たいというのもあったので、どっちかというと寂しさが強い」と本音をこぼしつつも、「悠がいなくなったぶん、自分がやらなきゃいけないのかなと思います。ファンからもそう言われることが多くなりましたし、少しずつ自覚というか、何かをやらないとなと常々思っています」と、ルーキーイヤーでのさらなる活躍を誓った。