Jユース出身FWが欧州仕込みのインパクト 21歳逸材に“スーパーサブ”の気配
二田理央がJ1初ゴールをマーク
浦和レッズのFW二田理央は、7月20日のJ1リーグ第24節北海道コンサドーレ札幌で途中出場し、J1初ゴールとなる右足シュートを決めた。加入から2試合連続で後半のピッチに送り込まれているが、強気にゴールを狙う姿勢には「スーパーサブ」の気配を感じさせている。
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最下位の札幌にホームで0-4という目を覆うようなスコアで迎えた後半16分、ペア・マティアス・ヘグモ監督は4人同時交代を決断。二田は右ウイングの位置に入った。そして後半20分にFWチアゴ・サンタナのクロスをファーサイドで完全にフリーになって押し込むだけだった二田だが、ヘディングで合わせるもクロスバーに当ててしまう。
それでもチームが1点を返したあとの後半36分、MF小泉佳穂のクロスをサンタナが流した背後で角度のない位置から二田が強烈シュートを放ち浦和加入後初ゴールを決めた。最終的に3-4で敗れたゲームになったが、二田はこれがJ1、あるいは国内トップカテゴリーでの公式戦初ゴールだった。
そのゴールについて二田は「正直、あそこで折り返すことは考えてなくて、打つことしか考えてなかったけど、とりあえず枠に入れて、抑えて打とうと思った。それが良いコースに行って良かった」と話す。一方で、「自分としては最初のヘディングをあの時間帯で決めていれば、結果も変わっていたんじゃないかなと思うとすごい悔しい」と、ファーストチャンスでのミスを悔しがっていた。
今夏に移籍加入した21歳の二田はサガン鳥栖の下部組織で育ち、2021年6月にトップチームデビューすると翌月にはオーストリア2部に所属していたインスブルックの練習に参加。7月同クラブのU-23チーム(3部所属)へ期限付き移籍した。22-23シーズンからは2部のSNKザンクト・ペルテンでプレーしていた。
浦和への合流は7月上旬だったが、欧州のシーズンで言えばオフ明けということもありコンディションを上げていく段階を過ごしてきた。登録可能になった14日の京都サンガF.C.戦も約30分のプレーだったが、投入された直後からエンジン全開のプレーを見せた結果、終盤にはやや息切れしてしまった。
それでも、こうしたゴールに対する直接的な圧力を感じさせ、スピードのある動きを繰り返せるタイプの選手が後半に入ってくるのは相手にとっても嫌なものだろう。自身も「自分の武器であるスピードや、背後に抜けるところだったり、1対1で仕掛けるところ、ゴール前に入っていくところと、相手に嫌なことをすることはできたかなと思う」と話した。
鳥栖時代を知り現在はパリ五輪の代表でチームを離れているDF大畑歩夢は「鳥栖出身の選手なので頑張れるし、スタミナはこの中でも一番かというくらいあって前線で追ってくれる。スピードもあるし、高校生には思えないようなシュートも打っていた」と話していたが、その要素はこの2試合でも十分に感じられた。