J1首位町田が掌握され…複数失点はなぜ起きた? 敗戦に共通点、主将反省「ずっと守勢」
2失点で敗れた試合をキャプテン昌子が振り返る
J1で首位に立つFC町田ゼルビアは、7月20日のJ1リーグ第24節で横浜F・マリノスに1-2で敗れた。最終的には1点差に詰め寄ったが、前半は完全に主導権を握られる展開になり、2失点を喫した。キャプテンのDF昌子源も「ずっと守勢になって、本当に45分間、守備ばっかしていた感じ。そこでもちろん耐えれたら、あの展開でも0-0で終えられたらっていうことでしたけど」と悔しがった。
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守勢に回った最大の要因は、持ち味でもある前からのプレスがハマらなかったことにある。昌子は「効率的ではなかったんじゃないかな」と回顧。「(横浜FMは)剥がすのが上手いチームですけど、もう少しで取れそうというところで、取れなかったりで、そういうところで相手が一枚上手で、どうしても下がらざるを得ない展開になったかなと思います」と話し、さらに中央を締める準備をしてきたにもかかわらず、そこを使われたことにも言及した。
「マリノスさんとやる時はサイドが開いていても、中に通してくる傾向がある。チームとしても中締めの準備をしてきたなかで、そこを通されていき2トップが置いて行かれる展開はやっぱり多かった。前半は特に本当に難しい展開でした。2枚のボランチを含めて、天野くんを含めたあの3枚がすごく流動的になる。そこをしっかり捕まえて、時にはセンターバックがもらったりということも、もう少し前半はできれば良かった。もう結果論ですからね。前半ああしておけばなんてどの試合もあること。次に向けてやるしかない」と、気持ちを切り替えた。
この試合に敗れ連続無敗試合も6で止まった。今季の町田は、複数失点した試合で勝利を挙げることができていない。それでも町田は中断期間を首位で迎えることとなる。昌子は「理想を言えば、このまま(自力で)悪くても勝ち点5の差を付けて折り返したかったのが現実的なところです。まだ(他クラブが)試合中なのでどうなるかはわからないですけど、しっかりこういう舞台で勝てるチームになっていかないと、戦えるチームになっていかない」と課題を見出した。
ハーフタイム明けには、GK谷晃生と早くピッチに戻り、綿密に話し合っていた。この時には「前半のプレーを振り返り、もっとこうだったら、こうしようとか確認しましたが、もう2点ビハインドだったので、後半は後ろがマンツー気味になる時も絶対にあると。そういう話をしていました」と、攻撃的な姿勢で行く際の守備の確認をしていたという。
その後半には、前向きな要素があると強調する。「今日のポジティブなところは、後半はそうでしたし、芦部(晃生/23歳/J1リーグ戦デビュー)だったり、(9年ぶりJ1出場の中島)裕希くん(40歳)。なかなかメンバーに入れない選手が、ああやって入ってくれて、もう一度チームを生き返らせるという意欲のもとやってくれたのは、ポジティブだと思います。そういう部分のポジティブなところを、しっかりとプラスに変えていって、やっていければまたいい戦いが後半戦もできるんじゃないかなと思います」と、今後の戦いにもつなげられるものがあったとした。
「勝って中断期間を迎えたかった」と昌子は悔しがったが、首位に立っているチームに釘を刺すという意味でも、課題を持って中断期間を取り組めるという点でも、この日の敗戦は後半戦の町田の糧にもなりそうだ。
(河合 拓 / Taku Kawai)