遠藤航も4か月を要した過去 リバプール補強難航を英予想「上手くいかなかったシナリオに直面か」
スロット新体制がスタートしたなかで補強はいまだなし
イングランド1部リバプールは、今夏も過去の移籍市場で苦戦を強いられた“移籍シナリオ”に直面する可能性があると現地紙「リバプール・エコー」が報じている。
昨夏に中盤の大刷新を敢行したリバプールは早い段階でアルゼンチン代表MFアレクシス・マック・アリスターとハンガリー代表MFドミニク・ソボスライの獲得を決めていた一方、サウジアラビアへと移籍したブラジル代表MFファビーニョの穴を埋める守備的MFを見つけるのには苦労した。
エクアドル代表MFモイセス・カイセドと、フランス代表MFロメオ・ラビアが有力ターゲットだったが、いずれもチェルシーとの争奪戦に敗れた。その結果、マーケット最終盤に急きょ日本代表MF遠藤航とオランダ代表MFライアン・フラーフェンベルフを獲得するという流れになった。2人は加入時期がプレミアリーグ開幕後だったこともあり、適応する時間を必要とした。
こうした例は昨季だけでなく、2022年夏にイタリア1部ユベントスから期限付き加入したブラジル代表MFアルトゥール・メロや2020年夏の元スペイン代表MFチアゴ・アルカンタラなども移籍市場終盤のチームへの加入でチームに馴染むまでには時間を要している。
加入直後から活躍できたのはポルトガル代表FWディオゴ・ジョッタや元ウェールズ代表FWクレイグ・ベラミーなどひと握りで、この2人は元々プレミアリーグでの経験を持っていたという側面もある。
英紙「リバプール・エコー」は昨季の遠藤とフラーフェンベルフを例に取り、「遠藤はレッズでの最初のシーズンを驚くほど成功させたが、その疑念が払拭されたのは12月になってようやくだった。フラーフェンベルフはアップダウンの激しい1年目のあとで、結論はまだ出せない。マージーサイドに慣れ、プレミアリーグとリバプールの生活に適応するには時間がかかることを示した」と、移籍市場での出遅れが招く問題を指摘している。
そして、アルネ・スロット監督による新体制がスタートしたなかで現時点で補強がまだないことを不安視して「過去に上手くいかなかった移籍シナリオに直面せざるを得ないかもしれない」と伝えていた。
以前から31歳の遠藤がレギュラーを務める守備的MFの長期的なオプションとなる新戦力の必要性が囁かれているほか、移籍の噂が絶えないFWモハメド・サラーの後継者問題など、補強ポイントは多いリバプール。迅速な動きで補強を進めることはできるのだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)