パリ五輪前ラストの強化試合は1-1ドロー

　パリ五輪に出場するU-23日本代表は、現地時間7月17日に開催国U-23フランス代表と本番を前に国際親善試合を実施。前半25分に主将のMF藤田譲瑠チマが先制点を奪ったものの追いつかれて1-1で引き分けた。粘り抜いた大岩ジャパンとの戦いについてフランス紙「ル・テレグラム」は「フランス五輪チームは最後の試合で日本につまずく」と評価している。

　五輪に向けフランス入りした大岩剛監督率いる日本チームは、23歳以上のオーバーエイジ選手の入らない構成で本大会に臨む。重要なテストマッチでは、自国開催で強化を進め、優勝を狙う元フランス代表ティエリ・アンリ監督率いるフランスに序盤から攻め込まれた。ブロックを組みながらも高い位置から追い込まれてボールを失い、相手が決定機でシュートミスをしたことにも救われた。それでも前半25分、相手のビルドアップにプレッシャーを掛けると日本がボールを奪取。最後はMF三戸舜介のラストパスを受けた藤田が流し込み、苦しい展開の中で1-0の先制ゴールを奪った。

　1点リードで折り返すと、大岩監督は後半に向けFW細谷真大、DF西尾隆矢、DF大畑歩夢の3人を投入。だが後半開始直後の2分、最終ラインからのボールをFWアレクサンドル・ラカゼットが落としたところにフォローしたFWミカエル・オリズが受けると左足の強烈ミドル。これがゴールに突き刺さり、1-1の同点に追い付かれた。終盤は防戦一方となったものの粘りの守備で、試合はこのまま1-1の引き分け。本大会でもメダル候補と評判の開催国を相手にフランス入りから数日で引き分けた大岩ジャパンは、現地時間7月24日にパラグアイとの初戦でスタートする。

　この一戦について「ル・テレグラム」紙が「フランス五輪チームは最後の試合で日本につまずく」と見出しを打って報道。「日本に遅れを取ったフランスチームは、オリンピック前の最後の準備試合で引き分け以上の結果を出すことができなかった」と押し込んでいたにもかかわらず、決め切れなかったチームの課題を指摘した。