迷走するミラン身売り問題 中国側が入金三度ドタキャン、破談なら240億円をゲット!?
中国人グループが買収額を用意できず、3月31日まで入金日延期
ACミランは中国人ファンド「シノ・ヨーロッパグループ」への身売りで契約合意に達しているなか、中国側が買収額を準備できずに三度の入金をドタキャンする事態に直面している。すでに2億ユーロ(約240億円)のディポジットを中国人サイドはミランに支払っており、破談となればシルビオ・ベルルスコーニ会長は濡れ手に粟の240億円ゲットとなるが、返金を求める中国人グループとの訴訟に突入する可能性も浮上している。地元紙「コリエレ・デロ・スポルト」が報じた。
中国人グループはミラン買収の金策に苦しんでいる。中国政府が国外への資本流出を制限したため、すでに買収額の入金を三度ドタキャン。3月31日まで入金日を延長する代わりに、追加で1億ユーロのディポジット支払いを要求されている。
中国人サイドが買収額全額を調達できなければ、元イタリア首相の名物オーナーは現時点で濡れ手に粟の240億円を手にすることになる。だが、中国人サイドが返金を求めて訴訟に打って出る可能性があるという。
ベルルスコーニ会長は訴訟を回避するために、中国人サイドと再度交渉に応じる考えもあると伝えられている。ミランは中国人グループからの買収額入金の遅れから、1月の移籍市場でもレンタル補強のみと十分な補強ができなかった。移籍金ゼロで獲得した日本代表FW本田圭佑ら、近年“訳あり補強路線”を突き進むチーム状況にサポーターは怒りの声を上げている。二転三転を繰り返すミランの身売り問題だが、いまだ不透明な状況が続いている。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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