首位快走の町田は「戦力ダウンにならない」 エースがパリ五輪へ…主力が連続離脱も寄せた信頼
五輪前最後の一戦で町田のFW藤尾翔太はオウンゴールを誘発
大きな仕事をして、パリ五輪に臨む。7月14日に行われたJ1リーグ第23節のFC町田ゼルビア対東京ヴェルディの一戦は、1-0で首位の町田が勝利した。町田のパリ五輪代表FW藤尾翔太は先発フル出場し、決勝ゴールにつながるオウンゴールを誘発。パリ五輪に向けて旅立つ前日に、チームに勝ち点3をもたらした。
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右サイドでクロスを期待されて先発出場したMF鈴木準弥がボールを持った時に「ボールが来ると思っていた」という藤尾は、ゴール前に侵入した。DF谷口栄斗に対応されそうになったところ、「動きなおして相手の前に入れたことが、あのゴールにつながったと思います。(ボールに)触った感じはあったんですけど、相手の足に当たったのかは分からない。でも、チームが勝てたし良かったです」と、得点シーンを振り返った。
試合終盤まで運動量を落とさずに走り続け、FWエリキ、FWオ・セフンが入った終盤には右サイドに回っていた。「疲労感はありましたけれど、運動量を出さないと失点につながるので。失点するんだったら走るほうがいい。チームのために走れてよかったなと思います」と、勝ち点3獲得に充実の表情を見せる。町田にとって、藤尾のパリ五輪代表合流は大きな痛手になるだろうが、「僕が抜けただけでは戦力ダウンにはならないと思うので。町田の試合を見つつ、応援したいなと思います」と、首位に立つチームへの信頼を口にした。
いよいよパリへ旅立つ。五輪に向けては「まだ全く実感湧いてない」と言う藤尾だが、オーバーエイジ抜きで戦うことに関しても「このメンバーでずっとやってきたので、勝てる自信もありますし、アジアのチャンピオンとして行くので、しっかり自信を持ちながら全員で勝っていきたい」と意気込んだ。
U-23オーストラリア代表として、前回の東京五輪に出場したFWミッチェル・デュークからは「本当にエキサイティングな大会だし、未来につながる重要な大会だから、自信をもって行ってこい」とアドバイスを受けたといい、藤尾は、「少ないチャンスが来た時に決めきれればヨーロッパを相手にも戦っていけると思う。個人で負けないようにして、全体が個人で負けなければ、試合も負けないと思うので、そこは意識してやりたい」と、目の前の相手を上回ることを誓った。
J1の首位を快走する町田を勢いづけてきたストライカーは、世界を相手にどのようなパフォーマンスを見せるかが注目される。
(河合 拓 / Taku Kawai)