なでしこ4発…五輪前の国内ラストマッチ大勝 前半23分に相手退場、観客乱入の珍事も

4点目を決めたなでしこジャパンの植木理子【写真:早草紀子】
4点目を決めたなでしこジャパンの植木理子【写真:早草紀子】

パリ五輪前国内最後の強化試合でガーナ女子代表と対戦

 なでしこジャパン(日本女子代表)はパリ五輪へ向けた壮行試合として、7月13日に金沢ゴーゴーカレースタジアムでガーナ女子代表と国際親善試合を実施。前半のうちに退場者を出した相手に後半のゴールラッシュで4-0の勝利を収めた。

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 なでしこジャパンはパリ五輪でスペイン、ブラジル、ナイジェリアと対戦する。この試合を終えるとパリに入り、現地時間25日に迎える初戦への準備を進める。国内ラストマッチは本戦のメンバー18人にバックアップメンバー4人を加えて臨み、スタメンにはMF長谷川唯やDF清水梨紗らの主力が並んだ。

 主将のDF熊谷紗希をアンカーの位置に入れた4-3-3で全体的にペースを日本が奪って進むなかで前半23分、中央から右サイド寄りの位置から抜け出しにかかったMF藤野あおばをガーナの主将DFポーティア・ボアキエが引き倒してしまう。これが決定的な得点機会の阻止(DOGSO)と判断されレッドカードが提示され、日本は残り時間を11人対10人の数的優位で戦うことになった。

 韓国のオ・ヒョンジョン主審の判定にガーナ側が不満を募らせる回数が多くなる中で前半37分、MFグレース・アサンテワーのタックルがファウルと判定されてイエローカードが提示されると、スタジアムの1階席からガーナのユニフォームを着た観客が乱入。即座にスタッフによりピッチから離れさせられた。

 日本はガーナ陣内でほとんどの時間を過ごしたが、チャンスの場面で大事にシュートを打とうとするあまりに相手選手に最後のところで寄せられてしまう場面もあり、両者ゴールなく前半を終えた。池田太監督はハーフタイム明けの交代でFW浜野まいかを宮澤に代えて投入。熊谷を一列下げて3-4-2-1に変更した。

 そして後半6分、日本は浜野のラストパスにFW田中美南が抜け出して左足シュートを決めた。ピッチ上ではオフサイドの判定とされ、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の確認にも時間が掛かったもののオンサイドと判断されゴールが認められ1-0の先制ゴールとなった。

 さらに後半20分、右コーナーキックを田中がニアサイドでコースを変え、ファーサイドの浜野が押し込んで2-0とした。ガーナは日本の2点目以降は完全に集中力が切れ、後半22分に日本は左45度付近のフリーキックを藤野が直接蹴り込んでリードを広げ、後半35分にはセットプレーから途中出場のFW植木理子がヘディングで追加点を決めて4-0とした。

 しかし、終了間際にDF北川ひかるが右膝を押さえ、ベンチに「×」が出てプレー続行不可能で担架に乗りピッチをあとにする不安要素もあった。パリ五輪の初戦となる強豪スペイン戦へ向けて最後の国際Aマッチを4-0で終えた日本は今後パリへ移動し、コンディションを高めながら大会への準備を進めていく。

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