「物議を醸す」 足裏ブロック→PK…EURO判定に賛否、正当性を英指摘「ルールに記載されている」
EURO準決勝でイングランドがオランダに2-1で勝利、PK判定場面が物議に
イングランド代表は現地時間7月10日、EURO2024準決勝でオランダ代表と対戦し、2-1で勝利を収めた。2大会連続で決勝へと駒を進めた一方、同点弾の場面でVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入により与えられたPKに物議が醸されている。そんななか、英メディアはUEFA公式ルールを引き合いに出し、ジャッジの正当性について取り上げている。
イングランドはグループリーグでは低調なパフォーマンスが続いていたものの、決勝トーナメントから3バックシステムを導入して以降、明確な改善が見受けられていたなか、準決勝では前半7分に相手MFシャビ・シモンズの豪快なミドル弾で先制点を許す。しかし、0-1で迎えた同18分、FWハリー・ケインがペナルティーエリア内でシュートを放った際、相手DFデンゼル・ダンフリースの伸ばした足と接触。オンフィールド・レビューの結果、足裏が入っていたとしてPKが与えられ、ケイン自身が決めて同点とした。
そして後半アディショナルタイムに途中出場のFWオリー・ワトキンスが劇的な決勝弾を決め、2-1の逆転劇で2大会連続の決勝進出を掴んだ。一方、試合の行方を左右したPKの判定に対して、ロナルド・クーマン監督は「ボールを蹴ったあとに足が接触したのだから、PKであるべきではなかった。VARのせいで、健全なサッカーができない。台無しにしている」と痛烈に非難した。
また、イングランド側からも判定へのクレームが出ている。解説者を務めているギャリー・ネビル氏は「完全に恥ずべき判定だ。あれがPKなはずがない。自然な形でシュートをブロックしただけだ」と訴えていた。そんななか、英メディア「スポーツ・バイブル」は「物議を醸すPKはUEFA公式のルールに記載されている」と見出しを打ち、PKのジャッジに該当する規定を説明している。
記事では「危険なプレーとは 、選手同士の身体的接触を伴わないプレーも含まれる 。もしも身体的接触があった場合 、その行為は反則となり 、直接フリーキック、またはペナルティーキックで罰せられる。身体的接触はいかなるケースでもレフェリーは不正行為が起きた可能性が高いことを注意深く考慮する必要がある」と解説しており、ダンフリースの足裏チャレンジがシュートのあとに行われた場合でも、ブロックを試みる時点で足裏を見せていたことが危険なプレーとして認識されたようだ。