采配ズバリ「特別な夜」 エースを下げて投入したワトキンスが劇的決勝弾…英代表監督の狙い
イングランド代表は2大会連続の決勝進出「私たちがここに来た目的」
欧州選手権(EURO)は11日、準決勝1試合が行われ、イングランド代表がオランダ代表を2-1で下して2大会連続の決勝進出を決めた。イングランドのギャレス・サウスゲート監督は英公共放送「BBC」に「これが私たちがここに来た目的だし、2年間積み上げてきたもの」と話している。
前回大会で準優勝だったイングランド代表はプレー内容に批判も受けながら、この大会を勝ち上がってきた。準決勝は前半7分に先制を許すも、前半18分に主将のFWハリー・ケインがPKを決めて追いついた。後半は試合が膠着するも、残り10分でケインに代えて投入したFWオリー・ワトキンスが後半アディショナルタイムに劇的な決勝ゴールを奪った。
サウスゲート監督は「私たちにとって、イングランドの人々にとっても特別な夜だったと思う。パフォーマンスは本当に良かった。オランダはクオリティーが高く、中盤の選手たち、特にフィル・フォーデンはスペースを見つけるのがカギだった。自分たちがやっていることを変え続けなければならなかった」と振り返った。
主将でエースのケインを下げる決断をした交代策については「フィル(フォーデン)とハリー(ケイン)のプレーには満足している。ただ、ベンチも充実している。フレッシュさもあったし、オリー(ワトキンス)がサイドで効果的なプレーをできるのを知っていた」と狙いを明かしていた。
これでイタリアにPK戦で敗れ悔し涙を流した前回大会に続く、2大会連続での決勝進出。サウスゲート監督は2022年カタールW杯終了後のサイクルを念頭に「これが私たちがここに来た目的だし、2年間積み上げてきたものだ。今夜を楽しまなければならないが、それと同じようにあっという間だし、今大会ベストのチームより1日少ないんだ」と、前日に決勝進出を決めているスペインとの対戦にも触れた。
決勝戦は現地時間14日に行われる。現在、世界最高峰といわれるプレミアリーグのスターを集め、選手のレベルは史上最高と呼ばれるイングランドは、初の欧州王者に輝くことができるだろうか。