3度目挑戦もまた悲願ならず 16歳ヤマル弾らに屈す…仏デシャン監督が語った“敗因”
前半9分に先制するも、16歳ヤマルの史上最年少弾などに屈する
欧州選手権(EURO)は現地時間7月9日に準決勝1試合が行われ、3大会ぶりの優勝を狙うスペインがフランスに2-1で逆転勝ちした。敗れたフランスのディディエ・デシャン監督は試合後、スペインが「コントロールの面で優れていた」と語った。
フランスはこれまで流れの中でのゴールがないという批判を受けてきたが、前半9分、鼻骨骨折のためにこれまで着用していたフェイスガードを外してプレーしたFWキリアン・ムバッペのクロスをFWランダル・コロ・ムアニがヘディングで合わせて幸先よく先制点を奪った。
しかし、前半21分にFWラミン・ヤマルに大会史上最年少の16歳362日でのゴールとなる左足ミドル弾を決められて追いつかれると、その4分後に、FWダニ・オルモに逆転のゴールを決められた。その後は得点力不足に苦しんだ今大会のフランスが再び顔を出し、そのまま追いつくことができずに試合を終えた。
デシャン監督は中継を担当した「TF1」のインタビューで「私たちが幸運にも先制点を奪ったにしても、ご存知の通り彼らは素晴らしいチームだった。私たちに疲労が見られたとはいえ、彼らはコントロールの面で優れていた。これまで(今大会で)最も鮮烈な印象を残してきたチームだったが、今夜もそれを見せられてしまった」とコメントした。
また、フランス代表のプレーについては「フレッシュさを欠いたことで、ゲームの構造において技術的な問題を抱えた。縦パスには厳しいプレッシャーが来ると分かっていたが、前を向くプレーを十分に出すことができなかった」と、スペインのプレスを上回れなかったことを敗因に挙げていた。
EURO2012の直後からフランス代表を率いて12年が経つデシャン監督だが、指揮官として3大会目となったEUROはベスト4で終了。選手時代に制した2000年大会以来となる、悲願の選手と監督でのダブル優勝は今回も達成できなかった。
(FOOTBALL ZONE編集部)