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大卒→海外挑戦も「オフに日本でアルバイト」 断食にも苦戦…異国で奮闘する日本人MF
シンガポール1部でプレーするMF西川翔大に注目
Jリーグを介さず、海外でプロ選手を続ける日本人選手へ現地メディアが脚光を当てた。シンガポール1部タンジョン・パガー・ユナイテッドFCに所属するMF西川翔大について「彼はここで、人生最高のギフトを見つけた」とキャリアと生活について迫っている。
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筑波大学を卒業し、2016年よりモンテネグロ2部FKコム・ポドゴリツァへと渡った西川。翌年には同国1部FKルダル・プリェヴリャに移籍した。その後OFKペトロヴァツ(モンテネグロ)での経験を挟みタンジョン・パガーへ。23年より1年間、カンボジア1部アンコールタイガーFCでプレーしたのち、再びタンジョン・パガーへ戻ってきた。
ここまで今季すでに3アシストをマークする西川にとって、シンガポールは“第2の故郷”となりつつあるようだ。シンガポール紙「The New Paper」は30歳で活躍する日本人MFについて「プロサッカー選手としての人生は、多くの選手にとって華やかできらびやかなものばかりではない。しかし、懸命に働けば、ピッチの外であろうと報われることがある」とキャリアをピックアップしている。
これまでプロのサッカーキャリアで“トロフィー”を獲得した経験のない西川。それでも記事では「シンガポールでの生活を通して、彼は人生最高の贈り物(ギフト)を見つけた:愛する妻、家族、そして宗教である」と現地での充実した日々を振り返った。
プライベート面について「2021年に現地在住の女性と出会い、イスラム教に改宗して1年後に2人は結婚した。改宗当初は順風満帆ではなかった。宗教について学ぶためにオンラインで宗教教室に通い、ラマダンの断食を始めた当初は苦労した」と、生活の変化にも触れている。
そんな西川を支えたのは、チームメイトや前監督のノア・アラム・シャー氏の存在だという。西川本人も「シンガポールは僕にとって故郷になったし、この国が僕に与えてくれたものにとても感謝している」と話している。
特に「モンテネグロのクラブに在籍していた頃は月収で数百ドル(約数万円)しかなく、シーズンオフには日本に帰ってデリバリーやコンビニのレジ打ちなどのアルバイトをしていた」ことも紹介された。
そんな苦労を乗り越え、現在シンガポールでは「月給約3000ドル(約48万円)」を受けとっており、「夢のようなものだった」と彼も語っているという。そして「ここに定住することも考えている。彼女や彼女の家族と一緒にシンガポールにいたい」と西川は語る。永住権の申請準備も進めているようだ。
サッカー面でも、ハスリン・ジャイラニ監督が「彼はいつも頼りになる」と絶大の信頼を置く。「彼の仕事に対する姿勢は一流で、勤勉さや規律正しさなど、とても優れた資質を持っている。彼は我々にとって非常に重要な選手だ」と、この一言が西川のシンガポール生活の充実度を物語っている。
異国の地で幸せを見つけた日本人MFは、現地でも取り上げられるように大きな存在となっているようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)