着実に若い力が台頭

　その後も日本が全体的に試合の主導権を掴んで、2-0のままハーフタイムを迎えた。

　ハーフタイムで宇津木を下げてMF中里優を投入すると、攻勢に出るアイスランドにペースを奪われた。後半10分を前に左サイドバックのDF北川ひかるが負傷交代となるアクシデントもあり、度重なるセットプレーでピンチを招いた。しかし、ゴール前でフリーのシュートを打たせるような場面はなく、無失点で耐えた。

　後半30分を前に、バイエルン・ミュンヘンのFW岩渕真奈を投入した日本はペースを奪い返し、攻撃的に残り時間を進めた。岩渕のラストパスから川村がGKと1対1になるシーンも作ったが、追加点とはならず。そのまま2-0でタイムアップを迎えた。

　2ゴールの長谷川は「前半はいい形でボールを受けられたけど、後半はあまり前を向けなかった」と課題を話した一方で「次もチャンスがあれば狙いたい。チーム全員で力を合わせて勝っていきたい」と意気込んだ。昨年6月のスタートから初勝利を挙げるまでに苦しんだ高倉なでしこだが、着実に若い力が台頭しているのは事実だ。この勝利を契機に、波に乗っていくことができるだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文　text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images