危険タックルで退場「彼は学んでほしい」 東京V監督が痛恨展開に“檄”「不注意ではないが」
東京V城福浩監督、一発退場となったMF山田楓喜の反則に見解
東京ヴェルディは7月6日、味の素スタジアムで行われたJ1リーグ第22節でセレッソ大阪と対戦し、1-1で引き分けた。前半にMF山田楓喜が不用意なファウルにより10人での戦いを余儀なくされたことを受け、試合後、城福浩監督は「彼はここで学んでほしい」と振り返った。
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東京Vは試合開始からC大阪にボールを保持されながらも、1本の縦パスから上手く最終ラインの背後を取る形でゴールへ接近。前半31分には、ゴール前でこぼれ球を拾ったFW山見大登がゴール右ポストを叩くシュートを放つなど、得点の匂いを漂わせた。
そうしたなかで前半39分、中盤でボールを持ったC大阪FWカピシャーバに対し、山田が背後からスライディングタックルを敢行。当初は警告提示だったが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の進言による、オンフィールドレビュー実施の結果、危険タックルと判断され、退場を命じられた。
残りの50分超を数的不利で戦った東京Vは後半早々にPKで先制も、その後はC大阪の猛攻を前に防戦一方に。すると後半31分にFWレオ・セアラに同点ゴールを献上。その後も自陣に攻め込まれピンチの連続だったが、守備陣が粘り強く耐え敗戦は免れた。
試合後、城福監督は「選手の頑張りから逆算したら、勝ち点3を取らせてあげられなかったのは悔しい」と吐露。「個のレベルが高いセレッソに55分近くを戦って、勝ち点1を勝ち取ったという言い方はちょっとおかしいですけども、粘り強く掴み取ったというところは褒めてあげたい」と一定の評価を下した。
前半は決して悪い流れではなかっただけに、パリ五輪のバックアップメンバーでもある山田の退場は痛恨だった。攻撃の局面ではドリブルやパスで違いを生み、守備に転じれば果敢にプレスをかけた働きぶりは目を見張った反面、カピシャーバへの足裏タックルに関しては不用意なファウルだったのは否めない。
「アグレッシブさと表裏一体のところにあるというか、3度追い、4度追いしているハードワークがそのままの勢いでボールにいってしまったのだと思います」と城福監督。前線からのハードワークを信条とするチームプレーを遂行したその振る舞いを認めつつも、さらなる成長へ奮起を促した。
「彼はここで学んでほしい。あそこまでハードワークしたのであれば、粘り強くやらなきゃいけない、対応しなきゃいけないシーンっていうのもあるっていうことを。彼はサボって今回カードをもらったわけではなく不注意であったわけでもなく、その思いと粘り強さの共存ができなかった。これをいい経験にしなきゃいけない」
10人で粘って、ホームで勝ち点1を拾った東京V。一方で、タレント揃いのC大阪相手に「前半はボールを持たれていたけれども、ほぼシュートまで行かれてない」(城福監督)内容だっただけに、一発退場のワンシーンは痛恨の極みだった。