U-23日本代表は久保、鈴木彩、鈴木唯ら招集できず…OA枠もゼロ 山本ND「昨日まで努力したつもり」

ナショナルチームダイレクターの山本昌邦氏【写真:徳原隆元】
ナショナルチームダイレクターの山本昌邦氏【写真:徳原隆元】

移籍の兼ね合いも招集に影響

 日本サッカー協会(JFA)は7月3日、パリ五輪に向けたU-23日本代表のメンバー18人を発表。オーバーエイジ枠を使わず、当該年代だけで戦うことになった。海外組も多くの選手を招集できなかったことについて、ナショナルチームダイレクターの山本昌邦氏は記者会見で、「久保建英選手、鈴木唯人選手、鈴木彩艶選手も招集が叶いませんでした」と説明している。

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 7月3日の記者会見で大岩監督の口から発表されたメンバー18人には、GK鈴木彩艶(シント=トロイデン)、MF久保建英(レアル・ソシエダ)、MF鈴木唯人(ブレンビーIF)といった海外組の名前はなかった。

 また、A代表主将のMF遠藤航(リバプール)やDF谷口彰悟(アル・ラーヤン)、DF町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)、MF守田英正(スポルティング)らがOA候補に挙がっていたが、クラブとの交渉や移籍などで招集できなかった。

「遠藤航選手はOAで選ばれたら行きたいと話していた。協会として交渉して、参加可能だった選手はどのくらいいるのか?」

 このように記者会見で尋ねられた山本ナショナルチームダイレクターは、「非常に未来に向かって重要な質問だと思われますが、現場からのOAの希望は当然ありました。それは1年以上かけて、海外組の調整は進めてまいりました」と切り出した。

「選手の意思、クラブの了承を得なければいけない。一方で移籍が関わると現クラブとその先のクラブが7月から動き始める。確認を取らなければいけない。さまざまな要因が絡まり、日々ヨーロッパのマーケットも動いている。選手の行き先、状況、移籍先が決まらないと交渉もできない。監督が代われば選手の立ち位置も変わる。そのなかで、了承を五輪期間、登録のタイミングがこのタイミングである、先を予測して交渉するのは困難を極めました」

 山本ナショナルチームダイレクターは、「OAだけでなく、この年代の久保建英選手、鈴木唯人選手、鈴木彩艶選手も招集が叶いませんでした。我々はヨーロッパオフィスを抱えているが、関係者を含め、昨日まで努力したつもりです。そういう選手がチームでとてつもなく大きな存在で、必要とされているため、こういう困難な状況になっている。選手たちの成長、躍進、こういうものがなくても勝てる。そういう底上げを考えていきたい。(大岩剛)監督がおっしゃったように、このメンバーでメダルをどう狙うか。その話をしっかりできれば、このW杯予選にこの中から何人が選ばれるか。それが、パリ五輪の6試合の経験値があれば素晴らしい成長を遂げてくれると思う。前回はU-23で7名の海外組、今回は6人の海外組が存在しています。五輪までに何人かが移籍するかもしれない。大岩監督の選んだ選手が伸びしろがあり、日本の未来に伸びしろがある。OAの話とは遠いが、世界のクラブとどうコミュニケーションを取り、選手を招集できるか。五輪に限らず、U-20(日本代表)でも同じこと。そういう時代になった日本サッカーの明るさと捉えている」と苦しい状況をポジティブに捉えていると語っていた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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