王様ペレ止めた「世紀のセービング」彷彿 歴史的“一級品セーブ”に海外衝撃「信じられない」

トルコ代表のメルト・ギュノク【写真:ロイター】
トルコ代表のメルト・ギュノク【写真:ロイター】

トルコGKメルト・ギュノクが終盤に見せたスーパーセーブに注目

 欧州選手権(EURO)は現地時間7月2日に決勝トーナメント1回戦の試合が行われ、トルコがオーストリアに2-1で勝利して最後の切符を手にした。その試合終盤にトルコ代表GKメルト・ギュノクが見せたスーパーセーブについて英公共放送「BBC」では、オーストリアのラルフ・ラングニック監督による「ゴードン・バンクスがいたら厳しい」というコメントを報じた。

 D組を首位通過したオーストリアに対し、F組2位通過のトルコが立ちはだかった。試合開始から1分足らずで「トルコのメッシ」の異名を取るMFアルダ・ギュレルのコーナーキックからこぼれ球をDFメリフ・デミラルが押し込んで先制すると、後半13分には再びギュレルのコーナーキックからニアサイドでデミラルがピタリと合わせ追加点を奪った。オーストリアは後半21分にセットプレーから1点返すも及ばず、トルコが2-1で勝利した。

 その後半アディショナルタイム、ほぼラストプレーというタイミングでオーストリアは絶好の同点機を得ていた。ゴール前への浮き球で、至近距離からMFクリストフ・バウムガルトナーがヘディングで叩きつけた。ギュノクは逆を突かれたかのようにさえ見えたが、超人的な身のこなしでシュートをはじき出した。

 ラングニック監督は「もし延長戦までもつれ込んでいたら、勝っていたと思う」として、「同点に追いつく時間はあったと思うが、ゴールにゴードン・バンクスがいたら厳しい」と話したという。

 1970年ワールドカップ(W杯)でブラジル代表FWペレのシュートを止めたイングランド代表GKゴードン・バンクスのセービングは、サッカー史上に残る「世紀のセービング」と呼ばれている。

 BBCの解説者を務める元イングランド代表DFのマシュー・アップソン氏は「あれはゴードン・バンクスだ、信じられない」と連呼し、元同代表DFリー・ディクソン氏も「ゴードン・バンクスのレプリカのようなセーブ、一級品だ」とコメント。元同代表FWクリス・サットン氏は「EUROの歴史に残る名セーブだ」と語ったとした。

 バウムガルトナーは試合後に「彼がどうやってセーブしたのか、信じられない」と肩を落としたという。まさにGKが試合を決定づけた瞬間だったと言えた。

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