物議醸す川崎DF奈良の一発退場を検証 三重罰「PK、レッドカード、次節出場停止」は妥当?
議論ができるとすれば…
重要なのは、「次の場合を除き」とされている部分だ。逆に言えば、これらのプレーに該当する反則であった場合、従来通りに退場処分になるという点でルールは変わっていない。
今回のプレーでは、奈良の左手が相手に掛かっている。つまり、主審は「相手競技者を押さえる、引っぱる、または押す反則」であるとして奈良のプレーをファウルと判定し、PKを宣告した。そして、該当する場面が決定的な得点機会であると判断したため、奈良にレッドカードを提示したことになる。
議論ができるとすれば、奈良が掛けていた左手が相手のプレーに影響を与えるほどのものであったかという点だろう。しかし、反則であると判断された以上は、PKとレッドカードのセットは止むを得なかった。
ルール改正により、PK、レッドカード、次節出場停止の“三重罰”は厳しすぎるという観点から、一部のプレーは警告に留められることになった。しかし、今回の奈良のプレーはその範囲に入らないものであったため、“三重罰”を受けることになってしまった。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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