同僚も太鼓判「高校生には思えないシュート打っていた」 鳥栖→欧州→浦和入り…異色の逸材21歳
ザンクト・ペルテンから浦和へ移籍加入のFW二田理央が意気込み
オーストリア2部SKNザンクト・ペルテンから浦和レッズへの移籍加入が発表されたFW二田理央が、7月2日のトレーニング後に取材対応した。浦和でのプレーについて「誰よりも戦うことを意識してプレーしようと思う」と話した。
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現在21歳の二田はサガン鳥栖の下部組織で育ち、2021年シーズンにトップチームに2種登録された。そして、6月にデビューすると翌月にはオーストリア2部に所属していたインスブルックの練習に参加。その後、7月15日付で同クラブのU-23チーム(3部所属)へ期限付き移籍した。22年2月にはインスブルックでトップチームでのデビューを飾り、22-23シーズンからはザンクト・ペルテンでプレーしていた。
浦和への移籍について二田は「日本でもアジアでもビッグクラブで、日本にいたら誰もが聞いたことがある名前。そこに加入できることになってすごく嬉しかった。さらに責任を持ってプレーしなければいけないと思った。欧州でやる選択もあったけど、向こうのチーム状況などをいろいろ考えて、自分も常に上のレベルでトレーニングでも試合でもプレーしたいと思い浦和レッズに加入した」と話した。
ザンクト・ペルテンのテクニカル・ディレクター(TD)は2009年と10年に浦和でフォルカー・フィンケ監督の通訳を務めたモラス雅輝氏でもあり、二田は「レッズに移籍するという決断に、モラスさんからのアドバイスや話を聞いた。今とは中のスタッフなどもいろいろ変わっているから状況はそんなに分からないということではあったけど、ファン・サポーターも熱い方々で、日本じゃないような雰囲気が感じられる楽しいところだと言ってくれた」と話した。モラス氏と浦和の関係もまた、この移籍に一役買ったようだ。
自身が勝負するポジションとしてはセンターフォワードと即答し、背後へ抜けるプレーが持ち味だと話す。さらに「こぼれ球はゴールに一番近いポジションのFWが狙えると思うし、それを決めるか決めないか。自分では一番好きなゴール。綺麗なゴールもあると思うけど、こぼれ球はゴールに向かう姿勢や嗅覚を見せないといけないし、研ぎ澄ませてゴール前でこぼれ球を狙って、1点決めるか決めないかで全く変わってくる」と、点取り屋として勝負する思いを話した。
「誰よりも戦うことを意識」浦和でのブレイクへ決意表明
また、FW興梠慎三について「ゴール前への抜け出しや駆け引きがすごく上手だと思って勉強していた。プレー集をコーチに作ってもらって見ていた。そんな選手と一緒にプレーできるなんてすごく嬉しい」と、浦和歴代最多ゴールの万能ストライカーがお手本だったことを明かした。
鳥栖時代を知るDF大畑歩夢は二田について「鳥栖出身の選手なので頑張れるし、スタミナはこの中でも一番かというくらいあって前線で追ってくれる。スピードもあるし、高校生には思えないようなシュートも打っていた」と話している。
浦和でのプレーにあたり二田は「点を決めるところ、ハードワークして背後に抜けるアクション、誰よりも戦うことを意識してプレーしようと思う」と決意を込めた。現在は欧州のオフシーズンからコンディションを上げるために別メニューでフィジカル中心に動いているが、登録上は7月14日のJ1第22節京都サンガF.C.戦から出場が可能。21歳の逆輸入ストライカーが浦和でブレイクできるか注目される。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)