町田の23歳FWが見せた“強心臓ぶり” PK騒動後の大ブーイングは「聞こえなかった」
町田はG大阪との上位対決を3-1で制し首位をキープ
首位FC町田ゼルビアは6月30日、J1リーグ第21節で3位ガンバ大阪と対戦し3-1で勝利。上位対決を制して、首位をキープした。前半9分に先制を許すも、同33分に相手DF半田陸がイエローカード2枚で退場。1人多いなかで前半アディショナルタイムに追い付くと、後半にはハーフタイムに投入されたFW藤尾翔太がPKを決め勝ち越しに成功した。さらに同16分にはMF仙頭啓矢がミドルシュートを決めてダメを押した。この日、先発を外れたものの貴重な勝ち越し弾を挙げた藤尾は、敵地での大ブーイングを「聞こえなかった」と言ってみせた。
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耳をつんざくような大ブーイングがパナスタに響いた。ボールを持った藤尾はゆっくりと芝へ置く。1歩、2歩と下がるとブーイングは何倍もの大音量となった。
1-1の後半16分、自らが獲得したPKを決めて、勝ち越し。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェック中には水が入ったボトルを手にすると、G大阪の選手が駆け寄りボールを奪われる場面もあった。自身は「水を飲もうと思っただけ」というが、前半G大阪に退場者が出たあとからは荒れた展開となっており、町田にイエローカードも増えていたことから、互いにヒートアップするシーンは度々見られた。
前節の神戸戦は0-0で引き分けたものの、チームとしてほとんどチャンスを作り出せなかった。そのなかで迎えたG大阪との上位対決。藤尾はベンチスタートだったが、ハーフタイムの投入で奮起した。PKでのゴールも「キーパーの動きを見て、動いてくれたのであとは落ち着いて逆に転がしただけ」とクールに振り返り、ブーイングも「聞こえなかった」と言って見せる強心臓ぶりだ。
7月3日にはパリ五輪メンバーの発表を控えており、最後のアピールとなった。首位でチーム最多の8ゴールを挙げ、あとは待つのみ。「そこまでに結果を残すことが大事だと思うので」。パリ五輪世代FWの勝負はまだまだ続く。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)