審判団に両軍ファンから大ブーイング…怒りの川崎監督に直球質問で返答は?「試合では自分も興奮」

川崎は広島と対戦し1-1のドロー【写真:徳原隆元】
川崎は広島と対戦し1-1のドロー【写真:徳原隆元】

川崎は広島と対戦し1-1のドロー

 川崎フロンターレは6月29日、J1リーグ第21節でサンフレッチェ広島と対戦し、1-1と引き分けた。試合後、審判団は両チームのサポーターから大ブーイングを浴びる異例の事態となり、鬼木達監督も怒りの表情で抗議する姿が見られたなか、ジャッジに対する意見を直球質問すると、「多くを語るつもりはない。試合では自分も興奮しているところもあるので」と対応しつつ、「流れを大きく左右する部分」と、その重要性を説いている。

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 川崎が序盤から果敢に攻め込むなかで迎えた同23分、ペナルティーエリア外から左足を振り抜いたMF瀬古樹のミドルシュートが広島守備陣に当たって軌道が変わり、相手GK大迫敬介が辛くも弾き返したこぼれ球をFWマルシーニョが押し込んで、先制に成功した。しかし後半43分、一瞬の隙を突かれる形で相手MF満田誠に同点弾を許し、1-1の痛み分けに終わった。

 一方、この試合では審判団のジャッジに対するブーイングが沸き起こる場面が目立った。とりわけ後半22分のシーン、高く舞い上がったルーズボールに対し、DF佐々木旭は相手MF満田誠に腕を引っ張られながらも、倒れずボールを確保。しかし、今村主審が笛を吹き、ファウルの判定で広島ボールとなると、佐々木は不満を露わに抗議した結果、イエローカードを提示される格好となり、等々力陸上競技場では盛大なブーイングが鳴り響いた。

 それまでも微妙なジャッジが散見していたなかで、記者席付近の川崎サポーターからは「レフェリー、いい加減にしろよ!」と何度も怒号が飛ぶ場面も。一方、広島側も川崎の決定機を凌いだカウンターで数的有利の好機を迎えたなか、主審が試合終了のホイッスルを鳴らしたことで、両手を広げて納得いかないジェスチャーを見せ、試合後に審判団がピッチから去る際に、両チームのサポーターから大ブーイングを浴びる異例の事態となった。

 試合後、怒りの表情で審判団に詰め寄っていた鬼木監督に、記者会見で「不安定な判定が目立った印象が残ったが、本日のジャッジに対する鬼木監督のご意見をお聞かせください」と直近質問した際、「ジャッジに関しては、多くを語るつもりはない。試合では自分も興奮しているところもあるので」と紳士的な対応を示した。

 一方で、「ただ、どちらのファウルだったかというのは、流れを大きく左右する部分。実際にどれくらい審判団のジャッジが正確だったのかは、振り返ってみないとわからない」と、試合の流れを掴むうえでレフェリーの判定は避けては通れない要素であると語り、その重要性を説いていた。川崎は2戦連続で追いつかれてのドローとなった一方、3戦負けなしと安定感が戻る兆しも見せている。

(城福達也 / Tatsuya Jofuku)



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