浦和を担う次世代のリーダーは誰だ? GK西川周作が名指しで期待「姿勢は変わってきている」
GK西川周作は伊藤敦樹の成長を実感
浦和レッズは6月26日に名古屋グランパスとのJ1リーグ第20節のアウェーゲームに1-0で勝利した。主将のDF酒井宏樹が海外移籍のためチームを離脱するなか、この試合のゲームキャプテンを務めたGK西川周作は次世代のリーダーとしてMF伊藤敦樹への期待を話した。
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浦和はこの試合を前にして、2021年夏に加入してAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝などに貢献してきた酒井が海外クラブへの移籍手続きのためにチームを離脱することを発表していた。また、前節の鹿島アントラーズ戦の接触プレーでダメージのあったDFアレクサンダー・ショルツが登録メンバーから外れ、MF岩尾憲もベンチスタート。名古屋戦では2022年にチームの主将を務めた西川がキャプテンマークを巻いた。
立ち上がりの7分に先制し、相手が退場者を出したことで勝利が近づいた一方、浦和も途中出場させた選手のうち2人が途中交代を余儀なくされるアクシデントが起こった。また、ハーフタイムにはビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の機材トラブルで後半のスタートから後半13分過ぎまでVARが適用されない事態もあった。それでも西川は「後半はVARが使えなくなったり、怪我が出たり、いろいろあった45分だったんですけど、僕から見るとみんながハードワークしていて集中していた」とチームの戦いについて話した。
西川にとって酒井は日本代表で共闘した時期もあり、世代交代も進んできた浦和では経験のある側の選手としてチームをまとめてきた盟友でもある。それだけに「宏樹がいなくなってしまったのはチームとしても一緒に戦ってきたので寂しいという気持ちがある。宏樹には本当にありがとうの気持ちで、『ACLを取る』といって浦和に来てくれて有言実行して、またさらに自分の挑戦という所で、何歳になってもチャレンジする気持ちは分かるし、応援したいと思う」と話した。
また、西川が「若い選手が活躍してきているなかで、浦和レッズのエンブレムを背負って戦う意味や責任は受け継がれていくと思う」と話すなかで、期待している存在を問いかけると伊藤の名前を挙げた。伊藤は浦和の下部組織で育ち、流通経済大学を経て21年に浦和へ加入。プロ初年度から試合出場を重ね、昨季には日本代表デビューと初ゴールも飾っている。
その25歳について西川は「ここ最近を見てみると、敦樹の姿勢は変わってきていると思う。発言力、みんなを鼓舞する姿勢もそうだし、プレーももちろんどんどん良くなっている。下部組織で育った選手がそういう自覚を持ってもらうと、ベテラン選手も刺激になるし、自分たちもしっかりやらないといけないと思い知らされることにつながっていくと思う。そういう選手が1人でも2人でも、浦和レッズを背負っていく選手が出てきてほしい」と話した。
伊藤もまた、それを受けて「今まで引っ張ってもらった。宏樹君の背中は本当に偉大だった。そこで学んだものを生かしてチームを引っ張っていきたい」と話した。浦和からは酒井が離脱した後の新キャプテンは発表されていないが、その人選によらずとも伊藤の存在はチームの中で重要なものになっていく。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)