浦和が6試合ぶり勝利も…野戦病院化に拍車 名古屋は退場者で苦戦、VAR不具合の事態も

渡邊凌磨の先制ゴールが決勝弾に【写真:徳原隆元】
渡邊凌磨の先制ゴールが決勝弾に【写真:徳原隆元】

浦和は1-0勝利も試合中に2人の負傷者を出した

 浦和レッズは6月26日のJ1リーグ第20節で名古屋グランパスとのアウェーゲームに臨み1-0の勝利。6試合ぶりの勝利を手にしたが、試合中に途中出場した選手を2人も途中交代させ、野戦病院化に拍車がかかっている。

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 浦和は前節の鹿島アントラーズ戦で2ゴールのMF武田英寿と、ここ数試合の途中出場で存在感を見せているFWブライアン・リンセンを今季リーグ初スタメンに起用。FWオラ・ソルバッケンもスタメン出場したが、鹿島戦の後半途中で相手選手との接触でダメージを受けていたDFアレクサンダー・ショルツは登録メンバーを外れた。また、主将のDF酒井宏樹はこのゲームを前に海外移籍への手続きによりチームを離れている。

 ダブルボランチでスタートした浦和に対して名古屋も守備時には4-4-2でのプレスを試み、撤退する際は5バックにする戦術でスタートした。前半7分、名古屋DF吉田温紀が浮き球の処理をミスするとリンセンがボールを確保し、ソルバッケンにパス。中央へのラストパスは名古屋DFに当たってコースが変わったが、逆サイドでMF渡邊凌磨が詰めてゴール。浦和は5試合ぶりの先制点を手にした。

 その後も全体的に浦和が名古屋のプレスを回避して前進する場面が目立ち、前半41分には武田のコーナーキックをファーサイドでDF佐藤瑶大がフリーで合わせるもヘディングシュートは枠を外れ、浦和の1点リードでハーフタイムを迎えた。

 後半開始を前に浦和は前半終了間際に左足を気にしていたソルバッケンから古巣対決のFW前田直輝へ交代、名古屋も吉田からDF野上結貴への交代を行った。しかし、後半開始直前に場内アナウンスで「VARの不具合で後半開始が遅れている」とアナウンス。池内明彦レフェリーが両ベンチに何かを説明し、選手たちがピッチの揃ってから約2分後の再開となった。

 そして後半開始直後、場内のビジョンには「現在機材トラブルが発生しており、VARは適用できません」という表示が出された。後半の立ち上がりに浦和は浦和FWブライアン・リンセンが突破を試みてペナルティーエリア内で転倒した場面、フリーキックから浦和DF佐藤瑶大のヘディングシュートがゴールネットを揺らすもオフサイドと判定された場面といった本来ならVARチェックが入りそうな場面もあった。

 この中で後半12分、浮き球の処理で後手を踏んでリンセンを背後から倒してしまったMF内田宅哉にこの試合2枚目のイエローカードが提示され退場処分となり、名古屋は10人の戦いを強いられた。そして、後半13分30秒ごろに場内のビジョンに「機材トラブルが解消されたため、VARが再開」という趣旨の表示が出た。

 数的優位の浦和は後半19分にセンターサークル付近から一気に抜け出した前田が決定機を迎えるも、GKミッチェル・ランゲラックがファインセーブ。すると直後に前田は右足を押さえて座り込み、ドクターから続行不可能の合図が出てMF岩尾憲との交代に。さらに後半43分には負傷から復帰して途中出場していたMF関根貴大がMfエカニット・パンヤとの交代に。浦和は足を痛めた選手に代えて入れた選手が負傷交代する事態になり、負傷者続出のシーズンの中でさらに頭痛の種ができた。

 全体に落ち着かない試合になったが、数的不利になった名古屋は攻撃時も球際でファウルが増えて浦和ゴールに圧力を掛けられず。このまま浦和が1点差で逃げ切りリーグ6試合ぶりの勝利。豊田スタジアムでのアウェーゲームでは、2016年以来8シーズンぶりの勝利をマークした。

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