名手デル・ピエロが祝福の“直電” 殊勲のイタリア代表FWが告白「嬉しくて大きな喜び」

イタリア代表のマッティア・ザッカーニ【写真:ロイター】
イタリア代表のマッティア・ザッカーニ【写真:ロイター】

FWザッカーニは2位通過を決める劇的な一撃を決めた

 欧州選手権(EURO)で前回王者イタリアは、ラストプレーの同点ゴールでグループリーグB組最終戦のクロアチア戦を1-1の引き分けに持ち込み決勝トーナメント進出を決めた。決勝ゴールを決めたFWマッティア・ザッカーニには、そのゴールがなぞらえられた英雄から祝福の電話が掛かってきたという。

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 後半10分にクロアチアの主将MFルカ・モドリッチが先制点を決めたゲームは、そのままのスコアで進んでいった。クロアチアの勝利で終われば勝ち点4で2位になり決勝トーナメント進出が決まり、前回王者イタリアは1勝2敗の勝ち点3で3位になり他グループの結果を待つ状態に。万が一、アルバニアがスペインに逆転勝利すれば4位で敗退という危機だった。

 後半アディショナルタイムも刻々と過ぎて、もはやラストプレーというタイミングで最終ラインからDFリッカルド・カラフィオーリが中央をドリブルで持ち上がると、ペナルティーエリア手間で左サイドへパス。そこにタイミングを合わせて走り込んできたザッカーニが左45度付近からワンタッチで合わせると、ゴール右上に巻いてくるシュートが決まった。これによりイタリアが勝ち点4で2位を確保し、クロアチアは3位になったものの勝ち点2で決勝トーナメント進出は絶望的になった。

 イタリアのサッカー専門メディア「カルチョメルカート・コム」では、「アッズーリを救い、ベスト16入りを決めるデル・ピエロ的なゴールを決めた」と評した。左45度付近からのシュートが代名詞で、その付近が「デル・ピエロ・ゾーン」とも呼ばれたかつての名手アレッサンドロ・デル・ピエロになぞらえていた。

 そのザッカーニは一夜明け、イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」に対して「息子が『バ・バ』(パパと言えるようになったということらしい)と話すビデオメッセージを見て感動したんだけど、友人や昔のチームメイト、昔のコーチからもメッセージをもらった。正直なところ、まだ返信していないものも多いので、どれくらいの数があったのか分からない」と、大きな反響があったことを語る。

 そして、「デル・ピエロからも電話があった。本当にうれしくて大きな喜びたったよ。『この調子で続けていこう』と言われたよ」と、かつての名手でファンタジスタと呼ばれた本人から祝福の電話があったことも明かした。

 このゴールを「キャリアの中で最も重要なもの」と強調していたザッカーニだが、「デル・ピエロ・ゾーン」からのゴールをこの先の決勝トーナメントでも見せることができるだろうか。

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