EURO敗退のスコットランド、“幻のPK”判定に監督が怒り「なぜ欧州のレフェリーでないのか」
クラーク監督は不満「なぜ、PKが与えられなかったのか」
欧州選手権(EURO)は現地時間6月22日にグループリーグA組の最終戦が終わった。スコットランドとハンガリーの対戦は、後半アディショナルタイムの終了間際にハンガリーが決勝ゴールを奪う1-0の劇的勝利で3位の座を確保したが、英公共放送「BBC」ではスコットランドにPKが与えられなかった場面を問題視している。
スコットランドが勝ち点1、ハンガリーが勝ち点0で迎えた試合は互いに勝利のみが現実的な決勝トーナメント進出の可能性を残すものだった。そのなかで後半アディショナルタイム、追加時間の表示が10分という状況で9分が過ぎたところでスコットランドがコーナーキックを得たが、ハンガリーはそこを守ったところから高速カウンターを発動。最後は途中出場のFWケビン・チョボットが蹴り込んで勝利を飾った。
一方で、後半残り10分ほどの場面でスコットランドにはビッグチャンスがあった。スコットランドはMFスチュアート・アームストロングがスルーパスに抜け出し、GKと1対1でのシュートを放とうかという場面で背後から迫ったハンガリーのDFビリ・オルバンに倒されシュートを打てなかった。このプレーを今大会で唯一欧州以外から招聘され、アルゼンチンから参加しているファクンド・テージョ主審はノーファウルと判断し、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)も介入しなかった。
英公共放送「BBC」で解説を務めた元イングランド代表アラン・シアラー氏は「あのPK判定はとんでもない。私にとってはいつだってPKだ」とコメントしたという。
スコットランドのスティーブ・クラーク監督は試合後、「この試合で最大のポイントはPKだ。なぜ、与えられなかったのか。答えが必要だ。なぜPKにならなかったのか知る必要がある」として、「VARがあれを見て、ノットPKだと言ったことも理解できない。ほかにも言葉はあるが、私は自分のお金も大切だ」とコメント。言えば罰金となることが予想されるような強い言葉を我慢したことを示唆した。
そして、テージョ主審について「彼はアルゼンチンから来ている。なぜヨーロッパのレフェリーでないのか。なぜ彼が母国にいないでここで審判をしているのか理解できない。これは私の意見だ」とコメント。欧州サッカー連盟(UEFA)による、別大陸連盟からの招聘を行った判断にも疑問を呈していた。