EUROで精密すぎる“ミリ単位判定”に異論続出…ベルギー得点取り消しに賛否「理解できない」

ロメル・ルカクのゴールは際どいオフサイド判定で取り消しに【写真:ロイター】
ロメル・ルカクのゴールは際どいオフサイド判定で取り消しに【写真:ロイター】

ベルギーFWルカクの得点は微妙なオフサイド判定で取り消しに

 ベルギーは現地時間6月22日の欧州選手権(EURO)グループE第2節でルーマニアと対戦し、2-0で今大会初勝利を挙げた。決定力を欠いているFWロメル・ルカクは0-1で敗れたスロバキアとの初戦のパフォーマンスで批判を浴びるも、この試合では先制点をアシストするなど勝利に貢献した。そしてミリ単位のオフサイドでゴールを取り消される場面もあり、それには同情の声が集まっている。

 ベルギーは前半開始早々の2分で先制に成功。FWジェレミー・ドクからのパスを受けたルカクの落としからMFユーリ・ティーレマンスが右足の強烈なシュートをゴールへと突き刺した。さらに後半34分にはGKクーン・カステールスのロングフィードに抜け出したMFケビン・デ・ブライネが追加点を奪った。

 2-0で快勝を収めたなか、ルカクは後半18分にデ・ブライネのスルーパスからネットを揺らした。オフサイドギリギリのタイミングで相手の裏を取ったように見えたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックにより、オフサイドで得点は認められなかった。ルカクの膝の先がオフサイドラインをわずかに越えていたようだ。

 まさにミリ単位での判定に泣いたルカク。初戦のスロバキア戦と合わせて2試合で3度目のゴール取り消しという不運に見舞われている。

 英紙「デイリー・メール」によれば、解説者のイアン・ライト氏は英テレビ「ITV」でルカクのオフサイドについて「ストライカーとしてはこのようなオフサイドは受け入れられない」と言及していた。

「DFとFWが同じ方向に向かっているというのに、このミリ単位のことでFW側にアドバンテージがあると判断されるのは理解できない。これがオフサイドだと言われても私は受け入れられない」

 また、同じく解説を務めたトッテナムのアンジェ・ポステコグルー監督も「私がフラストレーションを感じるのは、フットボールがミリ単位で鑑定されるものになってしまったということ。もしオフサイドテクノロジーがなければ、ゴールが認められていても誰も何も言わなかっただろう」と精密すぎる現代の判定について持論を展開していた。

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