大迫のゴール取り消しは「際どい」 ファウル判定シーンは「上手く剥がしたとも言えるし、ファウルな気もする」【見解】
主審は鈴木に対する井出のファウルと最終的に判断
ヴィッセル神戸の元日本代表FW大迫勇也は、6月22日に行われたJ1リーグ第19節ガンバ大阪戦(1-2)でネットを揺らした場面もあったが、直前のファウル判定で取り消しとなった。元日本代表DF栗原勇蔵氏は、「際どいプレー」と率直な感想を述べている。
神戸は前半20分、左からのロングスローでチャンスを迎える。MF佐々木大樹がバックヘッドでつなぎ、DFマテウス・トゥーレルがうしろへ逸らす。ゴール前へ飛び込んだ大迫が胸トラップからボレーシュートを決めて見せた。
しかし、この場面で清水勇人主審がVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)と交信し、オンフィールドレビューを実施。大迫のマークに付いていたG大阪MF鈴木徳真と、MF井出遥也で接触があり、これがファウル判定となった。
神戸の吉田孝行監督は試合後、「僕は納得いかない。審判によってサッカーは変わる」と苦言。大迫も「相手が井出に当たっているのに、井出が当たりに行っているわけじゃない」として「ちょっと意味が分からなかった。今映像を見ても分からない」と胸中を吐露していた。
日本代表OB栗原氏は、「上手く味方を使って(マークを)剥がしたとも言えるし、ファウルと言えばファウルな気もする。際どいプレーなので、主審の判断を尊重するしかないですね。これがファウルにならない可能性もあるから、マークの付き方を考えないといけなくなるんです」と指摘。そのうえで、「際どいプレーは会場で審判から言葉で説明があってもいいですよね。ラグビーみたいに」と提言していた。
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。