1試合で計5人の乱入者 C・ロナウドとの自撮り狙いファンに選手苦言「迷惑なだけ」

5人もの乱入者が発生【写真:ロイター】
5人もの乱入者が発生【写真:ロイター】

ポルトガルのマルティネル監督が懸念表明

 欧州選手権(EURO)は現地時間6月22日にグループリーグF組の第2戦を行い、ポルトガルがトルコに3-0で完勝して決勝トーナメント進出を決めた。この試合で計5人もの乱入者が発生したことについてポルトガル代表のロベルト・マルティネス監督が懸念を表明したと、英公共放送「BBC」が報じている。

 ポルトガルはMFベルナウド・シルバの先制ゴールとオウンゴールにより前半で2点のリードを奪い、後半にもロナウドのアシストからMFブルーノ・フェルナンデスが追加点を奪い3点差の勝利。2連勝で勝ち点6に伸ばし決勝トーナメント進出を決めた。

 英公共放送「BBC」によると、この試合では5人もの乱入者が発生し、その目的はロナウドとの「自撮り」だった。1人目の少年とは笑顔で写真に収まったロナウドだが、3人目はポルトガルがコーナーキックの守備を用意している場面であり、さすがに苛立ちを見せた。さらに5人目は試合終了後に近づいてきて、ロナウドに払いのけられた。その後、ロナウドは警備員に囲まれてピッチから退出した。

 マルティネス監督は「私たちはみんな、ビッグスターやアイコニックな存在を認めるファンを愛すべきものだと思っている」としたものの、「心配だ。今日のファンの意図は好意的だったが、彼らの意図が間違っていれば難しい場面が訪れることを理解しないといけない。私たちは注意深くあるべきだ。これだけ厳重な警備の中で、起こるべきことでもない。ファンにもメッセージを送るべきだ。将来的に、もっと悪いことが起こるかもしれない。ピッチ上で選手があんなに野ざらし状態なのは良くない」と話したという。

 一方でシルバはこの件について「BBC」に対し、「ファンがピッチに入ったからと言って、いつも試合を中断しなければならないのは、ちょっと迷惑なだけだ」として「ロナウドのような選手がチームにいて、サッカー界で認められていることの代償だと思う。でも、危険という意味では、個人的には感じていない」と話したとした。

 この試合が行われたドルトムントでは準決勝の開催が予定されている。ピッチとの距離が近いことはスタジアムの大きな魅力だが、それを悪用するような行為が横行すれば、その魅力を削ってでも安全対策をしなければならなくなるだろう。

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