相手選手が「オフの動きもいい」と評価 町田FW平河悠、初挑戦のJ1前半戦の自己評価は?

福岡戦に左サイドで出場した平河悠【写真:徳原隆元】
福岡戦に左サイドで出場した平河悠【写真:徳原隆元】

平河は自身初のJ1で前半戦15試合に出場して2得点4アシストを記録

 FC町田ゼルビアのU-23日本代表FW平河悠は、自身初となるJ1リーグの前半戦を15試合2得点という成績で終えた。23歳の若武者は、「初めてのJ1にしては、想定していたくらいは通用している」と手ごたえを口にした。

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 平河はU-23アジアカップで離脱した期間を除き、プロ2年目の今シーズンはレギュラーとしてプレー。6月22日に行われたJ1リーグ第19節アビスパ福岡戦(0-0)では4-4-2の左サイドハーフで先発出場すると、後半15分には右サイドからのクロスに飛び込むもチャンスをモノにできず、同22分には左サイドで対峙した相手DFドウグラス・グローリを抜いてペナルティーエリア内に入ったところで倒されたがノーファウル判定となり、5バックの福岡を最後まで崩せずにスコアレスドローに終わった。

 平河は「堅い試合になると思っていた」と語りつつ、「ボール保持率が下から1、2番目というデータもあったので、予想通りのゲーム展開ではありましたけど、想定した形ではないプレッシャーのかけ方をしてきたので、そこの不具合とか、自分の立ち位置とか練習とは違う形になった。崩されてはいないけど、崩せてもいない。ポケットを取る回数もいつもよりは少なかった。それがチャンスメイクの数にも表れていたと思う」と反省した。

 平河は後半16分までプレーした福岡DF小田逸稀相手には、キレのあるドリブルで見せ場を作っていた。小田も平河とのマッチアップについて、「(平河は)ボールを持っても嫌だし、ボールを持つ前のオフの動きもすごくいい。手こずりました」と感想を述べている。

 ただ、平河としては小田との勝負ではなく、ドウグラス・グローリとの勝負に持ち込むのが理想の形だったと話す。

「相手のスライドも早いし、相手のシャドーの選手がだいぶタフに、ハードワークしてきた。相手のウイングバックを引き出したかったけど、右のセンターバック(ドウグラス・グローリ)と右のウイングバック(小田と亀川諒史)にマッチアップする形になった。自分たちのサイトバックに食い付かせて、右のセンターバックと勝負できれば良かった。

 リスクを負わずに攻めるのも大事だけど、時にはくさびをさすボールだったり、勇気を出して間で受ける選手も必要。揺さぶったり、自分とか(バスケス・)バイロンがライン間で受けて、相手のセンターバックを引き出したり、ウイングバックをどちらが付くか分からない状態にする駆け引きをしたかった。この壁は今後も出てくる。5バック相手にも1点だけでも取らないといけない」

 町田はJ1前半戦19試合を終え、勝ち点39で首位ターンとなった。平河はそのなかで、15試合に出場して2得点4アシスト。ドリブル総数でもリーグ2位を記録するなど、自身初挑戦のJ1で確かな輝きを放っている。

「初めてのJ1にしては、自分の特徴も出せているし、想定していたくらいは通用している。チームとして思っていた以上の結果は出ているので、慢心しては駄目ですけど、ここまでは個人としてもチームとしてもいい成績になったのかなと。(パリ・)オリンピックは自チームでのパフォーマンス・結果がすべてなのでどうこう言うことはないですけど、後半戦にどう結果を残していくか、毎試合毎試合こだわってやりたい」

 成長著しい平河のパフォーマンスが、J1初昇格初優勝を目指す町田の鍵の1つとなるのは間違いない。

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