町田は「戦ういいチーム」 福岡DFが感じた世間と”体感”のギャップ「マイナスな感情はない」
福岡DF小田逸稀はJ1首位を争う古巣・町田との対戦で「感慨深かった」
アビスパ福岡は、6月22日に行われたJ1リーグ第19節FC町田ゼルビア戦で0-0と引き分けた。首位チーム相手に敵地で勝ち点1を獲得したなか、後半16分までプレーしたDF小田逸稀は、2020年に所属した古巣のサッカーについて、「戦ういいチーム。僕らと似たスタイルだと思う」と語った。
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ボール支配率20位の福岡(41.3%)と同19位の町田(42.6%)の対戦は、福岡が立ち上がりこそ町田に押し込まれたが、徐々に盛り返して前半38分にはコーナーキックから小田逸稀がニアサイドで合わせてヘディングシュートを放ったが、相手GK谷晃生のセーブと守備陣の必死のクリアにより、ゴールはならなかった。
小田は対面の町田FW平河悠と激しくマッチアップし、後半6分に背後からのチャージでイエローカードを受けたこともあり、後半16分にDF亀川諒史と交代した。
試合はその後、後半22分に福岡DFドウグラス・グローリが町田の平河をペナルティーエリア内で倒したように見えるシーンがあったが、判定はノーファウル。逆に後半33分にMF岩崎悠人のクロスからFWシャハブ・ザヘディがフリーでヘディングシュートを放つも枠内に飛ばせず、こちらもチャンスを逃した。
福岡は結局、0-0で引き分けて首位・町田相手に勝ち点1を獲得した。2020年に当時J2だった町田に在籍した小田は、「最後に挨拶に行った時も拍手で迎えてくれた。(町田サポーターが)『頑張れ』という声も届けてくれたので感謝しています」と語り、「1年間でしたけど、J1の舞台を目指してきたチーム・場所なので、J1の舞台で戦えて、しかも首位だったので、チャレンジャーとして戦えたことは感慨深かった」と率直な感想を述べた。
現在は黒田剛監督が指揮を執り、2020年とはサッカーのスタイルも異なる。首位を走る町田は「徹底ぶり」が好調の要因とされるが、小田も対戦してみて、「相手が嫌がるプレーを徹底的にやってくるのでキツかったです。背後への落とし、ロングスロー、首位にいて不思議はない徹底ぶりでした」と証言する。
一方で、町田は激しい球際やロングスローを駆使する戦術が議論のテーマに挙がることも多い。それだけ注目度が高いと言えるが、小田は「僕やチームメイトも元々(町田に対して)マイナスな感情はなくて、仮に怪我人が出てもおかしくないくらい(激しく)戦ってくる。戦ういいチームで、僕らと似たスタイルだと思う」と語る。
「外から見ていて、自分が在籍したチームが独自のスタイルで首位を争っている。誇らしい気持ちと、僕も負けたくない気持ちです。後半戦は、チームとして前半戦以上に勝ち点を取ること。今シーズンは個人としても5ゴール5アシストを目指しているので、自分の課題、長所を伸ばして絡んでいきたい」
前半戦で12試合に出場した小田は、後半戦に早くも目を向けていた。
(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)