ロナウド、カンテ…EUROでサウジ組健在 欧州→“都落ち”の指摘も「説得力なし」と海外指摘

サウジリーグでプレーする選手たちがEUROで活躍【写真:ロイター】
サウジリーグでプレーする選手たちがEUROで活躍【写真:ロイター】

EUROで中東サウジリーグ所属選手が多数代表入り、風向きの変化に海外注目

 2023年、サッカー界ではスター選手のサウジアラビアリーグ移籍が一大トレンドとなった一方で、中東行きを選んだ選手に対しては巨額の年俸に目がくらんだ“都落ち”の移籍との批判の声も挙がった。しかし、開催中の欧州選手権(EURO)にはサウジでプレーする多くの選手が代表入りを果たしている。欧州メディア「FOX SPORTS」は「アラビアの世界でプレーすることがメジャートーナメントの準備不足になるという主張はあまり説得力をもたなくなっている」と風向きの変化を報じた。

 スター選手のサウジアラビア移籍の先駆けとなったポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)、大会直前にフランス代表復帰を果たしたMFエンゴロ・カンテ(アル・イテハド)の活躍は特に注目に値する。

 39歳となったロナウドはアル・ナスルで35得点を決めてリーグ得点王を獲得。その爆発的な決定力は健在だ。6月18日のチェコ戦に出場したことで、EUROで2004年大会から6大会連続出場という前人未到の偉業を打ち立てた。大会通算27試合出場と、14得点はいずれも大会最多。今大会でさらなる記録更新に期待がかかる。

 チェルシーからアル・イテハドに移籍した33歳のカンテは2022年の6月以降代表から遠ざかっていたが、本大会メンバーにサプライズ選出された。グループリーグ初戦のオーストリア戦(1-0)ではフル出場し、プレイヤー・オブ・ザ・マッチに選出されるほどの活躍だった。

 この2人を筆頭にスペイン代表DFアイメリク・ラポルテ(アル・ナスル)、ポルトガル代表MFルベン・ネヴェス(アル・ヒラル)、オランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥム(アル・イテファク)、セルビア代表MFセルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチ(アル・ヒラル)など今大会に出場しているサウジアラビアリーグ所属選手は計14名に及ぶ。欧州の第一線から離れることを“都落ち”と批判する声もあるが、多くの選手がしっかりと代表争いで生き残ってきた。

「FOX SPORTS」はロナウドらサウジ組の活躍に触れ「ロナウドがキャリアの大半を過ごしたイングランドやスペイン、イタリアなどと比べてサウジアラビアリーグをマイナーリーグとして鼻で笑うのは簡単だ。だが、リーグのキャストはますます豪華になっており、アラビアの世界でプレーすることがメジャートーナメントの準備不足になるという主張はあまり説得力をもたなくなっている」と伝えていた。今夏にはリバプールのエジプト代表FWモハメド・サラーがサウジアラビアにやってくるのではという噂も根強い。

 さらに同メディアは「サッカー界のバランスはかつてのものではなくなっている。時代は変わっていて、今目の前で起きていることもその一部だ」とサッカー界の変化にも注目していた。中東へ渡った選手たちが大舞台で見せるパフォーマンスに注目だ。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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