浦和の主力複数人、負傷復帰の目途立たず…伊藤敦樹は「試合に戻れそうだ」と監督明言

伊藤敦樹の状況は?【写真:徳原隆元】
伊藤敦樹の状況は?【写真:徳原隆元】

22日の鹿島アントラーズ戦に向けて負傷者の状況を説明

 浦和レッズのペア・マティアス・ヘグモ監督は、6月20日のトレーニング後に定例のオンライン会見を実施。22日の鹿島アントラーズ戦に向けて負傷者の状況を説明し、MF伊藤敦樹について「試合に戻れそうだ」とコメント。そして、トレーニングの強度について母国ノルウェーからイングランド・プレミアリーグへ選手を送り出した際のことを例に挙げて話した。

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 今季の浦和は負傷者の多いシーズンを過ごしている。15日のセレッソ大阪戦ではここまで全試合スタメンだった伊藤が後半途中に左足を気にして交代。試合後には「ハムストリングの可能性がある」とヘグモ監督は表情を曇らせたが、今週のトレーニングを経て「伊藤敦樹の状況が良くなってきて試合に戻れそうだ」とコメントした。

 さらに「大畑歩夢もハムストリングに張りがあったが試合に向け準備ができている。オラ・ソルバッケンも練習に復帰しているので、彼も試合に向け準備をしている。アレクサンダー・ショルツも出場停止から戻ってくる。長期的に離脱していた関根貴大にはメンバー入りできる可能性があり、それは良いニュースだ」と、復帰者について話した。

 一方で「中島翔哉のことは、まだ少し待たないといけない。サミュエル・グスタフソンも良くなってきているが、間に合うかは分からない。小泉佳穂と松尾佑介は良くなっているが、まだ試合には間に合わない。安部裕葵に関してはハムストリングに症状があった。興梠慎三は膝に症状があり、試合には間に合わないだろう」と、それでも主力に変わらず負傷者の多い状況を説明している。

 その負傷者の多さとトレーニング強度の関連性について、ヘグモ監督は「選手たちがより強度の高い練習に対応できるようにしていきたい。練習での強度を上げるためには筋力トレーニングもしっかりやらないといけない。それをディスカッションしている」として、「もちろん合わせるために強度を落としている部分もある。そして、チーム練習もそうだし個別に負荷を調節することも行っている」と話す。

 そして「ノルウェーでも長年、例えばプレミアリーグに選手を送り出す時に、1年か2年(イングランドで)プレーすればフィジカル的に強くなっているという議論があった。そこにはギャップがあると感じたので、自国にいる間にその差を埋めたいということでフィジカルトレーニングや筋トレなどが議論されてきた。そこは、次のステップに進める部分だと思う」と、かつて母国であった議論を紹介した。日本でも欧州移籍する選手が増えてきているが、そのフィジカル的な強さの部分は移籍前後で大きく変化すると言われている要素だ。

 C大阪戦後にはDF石原広教がヘグモ監督のトレーニングについて「かなり強度を高く練習をしている」と話していた。首位、鹿島との一戦は浦和の広報部によると18日時点でチケット発券枚数が4万6000枚を超え、観客動員5万人も現実味を帯びている。必ずしも万全ではない選手の多い状態だが、それでも結果を残しながらハードトレーニングの成果をシーズン後半戦につなげていきたいところだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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