「本当に申し訳ない」 横浜FM、相手FWにゴール献上の“誤スローイン”を猛省「手が滑った」
渡邊泰基は「僕のミス」と反省
J1リーグ第13節延期分の横浜F・マリノスとサンフレッチェ広島の一戦が6月19日に行われ、ホームの横浜FMが3-2の逆転勝利を収めた。この勝利に最も安堵したのは、横浜FMのDF渡邊泰基だろう。
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渡邊は1-1で迎えた後半32分、左サイドからスローインを広島のエースであるFW大橋祐紀に投げてしまう。そこから大橋が独力で横浜FMの守備を突破し、素晴らしいゴールを決めた。後半7分に広島はMF満田誠がこの試合2枚目のカードを受けて退場しており、数的優位を得た横浜FMは一方的に攻め込んでいたなかで、痛恨の失点を喫したのだ。
スローインの際に何が起きたのか。「あれはもう僕のミスです」と渡邊は言い、「(天野)純くんを狙っていたのですが、スローインの際に手が滑っちゃって相手に直接スローインしてしまいました。本当に申し訳なかったですけど、そのあとにチームがみんなで助けてくれました。ああいうミスはなくさなきゃいけないし、反省しないといけない」と、振り返った。
左サイドバックで先発したDF永戸勝也が試合途中で負傷し、センターバックで先発していた渡邊が左サイドに回っていた。左サイドで効果的なプレーを随所に見せてチームを助けていた渡邊だが、中央でプレーし続けていれば、あのプレーは起こらなかっただろう。
大橋にゴールを決められた瞬間には「本当に何も考えられなかったけど、(松原)健くんも『切り替えてやるしかない!』と鼓舞してくれて、そこから立て直せたかは分からないですけれど、プレーすることはできました。それは助けてもらえたから」と、失点直後に駆け寄って、声をかけてくれた逆サイドのDF松原健に感謝した。
FWアンデルソン・ロペスのゴールで追い付いて迎えた後半45分、渡邊は左サイドからゴール前にクロスを入れ、アンデルソン・ロペスにつなげた。エースが落としたボールをFWヤン・マテウスが左足で決めて横浜FMは3-2と逆転した。しっかりとチームの勝利のも貢献した渡邊だが、「僕は別にパスを出しただけ。みんなに感謝しています」と言い、「本当に申し訳なかった。あれはチームとしての失点ではなく、僕がスローインをミスしただけなので。そこはすぐなくせるし、もうないようにしないといけない」と、DFとして得点に貢献できたことよりも、失点に絡んでしまったことが強く残っている様子を覗かせた。
改めてチームの底力を見せた横浜FMだが、渡邊は「相手が1人少ない状態でしたし、優位に試合を進められていたので、僕たちの前線の選手たちのクオリティーなら、間違いなく逆転できると信じた結果だと思います」と言いつつも「僕は(メンタル的に)落ちていましたけど、ミスをしたからこそやらなきゃいけないですし、そういう面では健くんに声をかけてもらって、切り替えられたかは分からないですけど、最後までできました。本当に感謝していますし、僕自身もそうやってチームを鼓舞しなきゃいけないし、そういう選手になっていかなきゃいけない」と、この日、自分を支えて、逆転勝利に導いたチームメイトたちを助ける存在になっていくことを誓った。