EURO決勝T進出のドイツ、ナーゲルスマン監督の地位に独誌注目「W杯でも指揮官を務めそう」
EUROでGL敗退の場合は契約の早期打ち切りの可能性もあった
欧州選手権(EURO)は現地時間6月19日にグループリーグA組の第2戦、開催国ドイツとハンガリーの試合が行われ、ドイツが2-0の勝利を飾った。2試合目の結果により決勝トーナメント進出も決めたドイツだが、ドイツ誌「キッカー」はこの結果がユリアン・ナーゲルスマン監督の地位を2026年北中米ワールドカップ(W杯)まで保証したと報じている。
ドイツは今大会限りで現役引退を表明しているMFトニ・クロースが最終ラインを出入りしながらボールを運んで優勢に立ち、前半22分にはMFイルカイ・ギュンドアンが相手ゴール前で競り合いながらボールをキープすると、戻したボールをMFジャマル・ムシアラが蹴り込んで先制。後半22分には押し込んだ状態からクロースも関わったパスワークで最後はギュンドアンが決めた。
イングランド1部プレミアリーグのリバプールでプレーするキックの名手、MFドミニク・ソボスライを中心としたハンガリーの攻撃にピンチも多かったが、GKマヌエル・ノイアーのファインセーブもあり無失点で乗り切った。
ナーゲルスマン監督は昨年9月に日本代表との国際親善試合に敗れたあとにハンジ・フリック監督が解任されたことを受けてドイツ代表監督に就任。それを念頭に、「このゲームは昨年11月の時点では勝利できなかっただろう」と話したという。試合展開について、は、特に前半について「全員が全力を尽くし、互いに助け合って相手の得点を阻止した」とし、ハーフタイムに修正もかけたとしている。
すでに決勝トーナメント進出を決めたものの、最終戦のスイス戦については「7人を入れ替えるようなことはしない。グループを首位で勝ち上がりたい」と主力の継続起用を示唆した。
また、同誌ではナーゲルスマン監督の立場について「2026年までの契約は、予選リーグで敗退した場合は早期に打ち切られる可能性があった。ドイツサッカー連盟(DFB)のベルント・ノイエンドルフ会長とルディ・フェラーSD(スポーツディレクター)は、この条項を代表監督契約に盛り込んでいた。その結果、2026年W杯でもドイツ代表監督を務めることになりそうだ」と報じた。
不振に陥っていたドイツだが、まだ36歳の青年監督であるナーゲルスマン監督の手腕でかなりの立て直しを見せ、戦いぶりからも今大会の優勝候補に復活したという声も強い。決勝トーナメント進出決定を一番乗りで決めた開催国代表は、有利な日程も味方につけながら頂点を目指すことになりそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)