22歳MFドクが失点直結ミス ベルギー監督が擁護、EURO黒星スタートも冷静「エラーは問題ではない」
ドクのミスからスロバキアに決勝点を献上
欧州選手権(EURO)は現地時間6月17日にグループリーグE組のベルギー対スロバキアが行われ、スロバキアが1-0の勝利を収めた。相手の決勝ゴールにつながる大きなミスがあったベルギー代表MFジェレミー・ドクについて、ドメニコ・テデスコ監督は「痛いものだが、サッカーの一部」と話したという。英紙「デイリー・ミラー」が報じた。
ベルギーは前半7分、自陣右サイドのスローインを入れると相手のハイプレスを受け、コーナー付近でMFジェレミー・ドクが相手と対峙。ここでドクはダブルタッチのようにして中央へのパスを狙ったがペナルティーエリア内で相手に渡り、最初のシュートをGKクーン・カステルスがセーブしたものの、こぼれ球をFWイバン・シュランツに蹴り込まれた。イングランド1部プレミアリーグのマンチェスター・シティでプレーし、このEUROでも活躍が期待されたドクの衝撃的なミスから相手のゴールが生まれてしまった。
ベルギーはFWロメル・ルカクがGKとの1対1を決められず、相手GKからのパスをカットする大チャンスを得たMFレアンドロ・トロサールのシュートはクロスバーを越え、決定力を欠いて1点ビハインドで前半を終えた。後半に入るとベルギーはさらに猛攻を見せ、後半11分にはクロスの折り返しをルカクが押し込むも、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)チェックでわずかにオフサイドと分かりゴールは取り消しになった。
さらに後半41分にはFWロイス・オペンダのラストパスをルカクが押し込むも、オペンダが味方のパスから抜け出す際にハンドの反則があったとしてVARが介入。オンフィールドレビューの末にハンドが認められ、ゴールが取り消されてベルギーは敗れた。
試合後のテデスコ監督はドクのミスについて、「もちろん(ミスは)痛い。彼にとっても、私にとっても痛いことだ。でも、これもサッカーの一部だ。サッカーでは、エラーなしに多くのゴールを決めることはできない。スロバキアも今夜はミスが多かった。このエラーは問題ではない。これがサッカーなのだから」と話したという。
また、VARによる2度のゴール取り消しについてもテデスコ監督は「もし勝っていたら、もう少し自分の意見を言うだろう。でも、今は負けた。フェアな敗者でありたいから、レフェリーやVARについて話すべきじゃないと思う。審判がハンドと判断して笛を吹けば、それで終わりだ」と、批判的なコメントは避けたという。
同組ではルーマニアが3-0でウクライナを下して初戦を終えた。ベルギーの優位が見込まれたE組だがまさかの敗戦スタートになったこと、第2戦のルーマニア戦は早くも崖っぷちの大一番になった。