イングランド“スター共存問題”再燃?…「ジェラード&ランパードとの比較避けられない」
EUROで白星発進も…セルビア戦の試合内容に批判の声も
イングランド代表は欧州選手権(EURO)初戦を白星で飾ったが、セルビア相手に苦戦を強いられる試合内容には批判の声も噴出している。多くの優れたタレントを抱えながら、その選手たちのポテンシャルを最大限引き出すことができないまま大会を終えることも珍しくないなかで、英国メディアは今回のイングランド代表でも表面化しているスター選手の共存問題を指摘していた。
イングランドはセルビアに対し、前半13分にMFジュード・ベリンガムのゴールで先制。右サイドのFWブカヨ・サカからのクロスに背番号10を背負う20歳が豪快なダイビングヘッドで押し込んだ。
しかしその後、追加点は奪えず、セルビアに攻め込まれる場面もあるなど苦戦。1点を守り切る形で、辛くも勝利を収めた。右サイドバックのMFトレント・アレクサンダー=アーノルドをMFとして先発させたギャレス・サウスゲート監督の采配は機能したとは言い難く、MFデクラン・ライスやMFフィル・フォーデン、FWハリー・ケインといったワールドクラスの選手を抱えながら不満の残る内容に終わった。
イングランド代表はデイビッド・ベッカム、マイケル・オーウェン、スティーブン・ジェラード、フランク・ランパード、ウェイン・ルーニーといった多くのスター選手を抱えながら、メジャートーナメントでは結果が出せないという苦い経験を味わってきた。そのなかでも特に中盤センターでのジェラードとランパードの共存問題は長年議論の対象となっていた。
英紙「ロンドン・イブニング・スタンダード」はセルビア戦を受けて、現在のチームにも中心選手の共存に問題はあると伝えている。
「(左サイドバックのDFルーク・ショーの復帰が近づく一方で)サウスゲイトがフォーデンとベリンガムの両方のベストを引き出せるかどうかには疑問が残る。2人とも似たスペースを使うことを好んでいる。ベリンガムは(セルビア戦の)前半、大胆にゲームを支配していたが、なぜだがフォーデンは気後れしてしまっているように見えた。イングランド代表では決して最高の並びとなることができなかったスティーブン・ジェラードとフランク・ランパードとの比較は避けられない」
そのうえで同メディアは「サウスゲイト監督はほかの選手を制限することのないような形で、ベリンガムの魅力的な才能を生かす方法を見つけなければならない」と指摘。今季マンチェスター・シティの4連覇に貢献し、リーグMVPとなったフォーデンに対するファンの期待は大きいだけに「サウスゲイトはフォーデンの問題に答えを出す必要がある」と言及していた。
(FOOTBALL ZONE編集部)