スペイン快勝も「レッドカードだったのではないか」? PK献上シーンを海外メディア指摘
EURO初戦でMFロドリが与えたPKに注目
スペイン代表は現地時間6月15日に欧州選手権(EURO)の大会初戦でクロアチア代表と対戦し、3-0の快勝を収めた。一方で、後半32分にMFロドリがPKを与えたシーンについてイタリアのサッカー専門メディア「カルチョメルカート・コム」は「レッドカードに値するプレーだったのではないか」と疑問を呈している。
スペインが3-0とリードした後半32分、抜け出した相手FWブルーノ・ペトコビッチにロドリが背後から近寄ると、シュート体勢に入って振りかぶった足に接触して倒しPKの判定になり、主審はロドリにイエローカードを提示した。
GKと1対1の場面であり、決定的な得点機会の阻止(DOGSO)にあたるのは明白な場面だった。基本的にはレッドカードが提示されるDOGSOだが、PKが与えられた場合はイエローカードに軽減される条件がある。そのため、焦点になるのはロドリのプレーがその対象になるのかどうかだ。
レポートでは「後方から足を伸ばしたロドリは、ボールに触れることなく、クロアチアのストライカーを倒してしまった。主審はPKを与えたが、イエローカードにとどまった。しかしゴールチャンスは明確であり、ロドリはボールを触ろうとしたのではなくストライカーを妨害した」と、イエローカードへの軽減される対象にならないのではないかと疑問を呈した。
日本サッカー協会(JFA)が和訳しているサッカー競技規則では、この項目について「ボールにプレーしようと試みた、または、ボールに向かうことで(相手競技者に)チャレンジしたことで反則した場合、反則を行った競技者は、警告される。それ以外のあらゆる状況(押さえる、引っぱる、押す、またはボールをプレーする可能性がないなど)においては、反則を行った競技者は、退場させられなければならない」としている。
そのため、ロドリのプレーを「ボールに向かうことでペトコビッチへチャレンジした」と見るか、「ボールをプレーする可能性がない」と見るかでカードの色が変わることになる。
イタリアとスペインはグループリーグの同組に入り第2戦で直接対決するだけに、レポートでは「いずれにせよ、次のイタリア戦を欠場することになり得たこのスペイン人MFにレッドカードが提示されなかった」としていた。