新たな船出を切った新生フロンターレに立ちはだかる壁 川崎の家長は大久保の穴を埋められるのか?
川崎が開幕戦で大宮に2-0と勝利も収めるも…
川崎フロンターレは25日、J1リーグ開幕戦で大宮アルディージャと対戦し、敵地で2-0と勝利。昨季王者の鹿島アントラーズ、2位の浦和レッズが初戦で出鼻を挫かれたなか、3位の川崎は勝ち切り、勝ち点3をものにした。
FW小林悠、MF中村憲剛の新旧キャプテンがゴールを決めてサポーターを沸かせたが、試合後、選手たちはどこか浮かない表情に終始していた。その要因は、低調な試合内容にあった。そしてこの試合で最も苦しんだのが、新たなエースとして期待を寄せられ、最前線を担った人物だ。
FW家長昭博は今季から川崎に加入。開幕戦で早くも古巣対決を迎えた。しかし、昨季までNACK5スタジアムで躍動していた背番号「41」の姿は、そこになかった。
22日に行われたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ初戦の水原三星ブルーウィングス戦では小林が1トップに入り、家長がシャドーに近いトップ下に配置されたが連係に乏しく、攻撃で良さを発揮できなかった。それを受けこの試合では家長の攻撃力を輝かせるべく1トップに据え、小林を右ウィングにコンバートした。
しかし、それでも家長は前線で1人孤立する時間が続き、川崎の攻撃に参加できない時間が長く続いた。後半12分に鬼木達監督は家長の途中交代を決断。その後、劣勢に苦しみ続けていたチームは息を吹き返し、遠のいていた勝利を一気に手繰り寄せた。
試合途中から小林と家長のポジションを入れ替えた意図について、鬼木監督は「ゴールへ積極的に向かっていく姿勢がもっと欲しかったため」とコメント。裏を返すと、家長の1トップはゴールに向かう姿勢に関して“消極的”に映ったということだ。実際、家長は57分間の出場時間で、シュート0本という結果に終わっている。