ドイツの10番が「目を見張った」 EURO初戦で1G…英称賛「タッチの多くはまさに神業」
ドイツは初戦でスコットランドに5-1で快勝…ムシアラはチーム2点目を記録
ドイツ代表は、現地時間6月14日に行われたEURO(欧州選手権)2024の開幕戦でスコットランド代表に5-1で快勝した。この試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたのは、チーム2点目のゴールを決めた21歳のFWジャマル・ムシアラだった。
ムシアラは1-0と1点リードで迎えた前半19分、ペナルティーエリア内でFWカイ・ハフェルツからの横パスを呼び込むと、軽やかな身のこなしと正確なボールタッチでマーカーをかわし、そのまま強烈な右足の一撃をゴールに叩き込んだ。その後も持ち前のテクニックを生かしたプレーで存在感を示し、試合のマン・オブ・ザ・マッチにも選出された。その活躍ぶりには多方面から称賛の言葉が寄せられている。
「アベマ」でこの試合の解説を務めた元日本代表MF長谷部誠氏は、対戦経験もあるムシアラについて「あのステップは彼の真骨頂。彼と対戦していても、ボールを取りにいっても懐がすごく深いので、ボールにタッチできない。ペナルティーエリアの中だとファウルになることも多くて、僕も確か彼にPKを与えたことがあったんですけど、ああいうところは彼の一番の特長」と語った。
2-0となったあとの前半25分には、ペナルティーエリアの手前でパスを受けたムシアラがDF2人の間を縫うようにして突破し、相手のファウルを誘った。主審は初めペナルティースポットを指したが、倒された位置がわずかにエリアの外だったため、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)チェックを経てFK(フリーキック)に変わったが、長谷部氏が“真骨頂”と語ったムシアラのステップを生かしたドリブル突破が炸裂しており、その活躍ぶりを象徴する場面だった。
ムシアラのテクニックについては、英紙「インディペンデント」でも「最も目を見張ったのはムシアラがスコットランドの選手たちを、まるでそこに誰もいないかのように抜き去っていたこと。彼のタッチの多くはまさに神業だった」と称えていた。EUROで1996年大会以来4度目となる優勝を目指すドイツ代表の背番号10のさらなる活躍から目が離せない。