横浜FMを開幕戦白星に導いたアタッカーコンビの輝き 昨季最少失点の浦和を攻略したポイントとは
先制ゴールにつながった前半4分の布石
試合が進むにつれ、相手の狙いどころを捉える戦術眼を備えていたのは齋藤だけではなかった。齋藤のお膳立てからゴールを奪ったバブンスキーもまた、プレーを重ねるうちに修正を加えながらゴールという結果を導き出したという。
布石は前半4分のプレーにあった。左サイドを駆け上がった齋藤から、中央でフリーの状態でボールを受けシュートを放ったが、これは浦和の守護神GK西川周作にセーブされた。だがバブンスキーは、このプレーを単なる一つのミスとして消化せず、しっかりと次のプレーへと生かしていく。
そして迎えた同13分の場面。同じように左サイドをドリブルで突破した齋藤からラストパスを受けると、今度はGKの手の届かないコースへ左足ダイレクトシュートを決めてみせた。試合後のミックスゾーンに姿を見せたマケドニア代表アタッカーは、勝利に貢献した喜びから、時折顔をほころばせながらゴールまでの過程を振り返った。
「正直に言うと、1回目のチャンスではシュートを(コースを)狙って蹴ったけどGKに止められてしまった。その瞬間に自分の中で、それを次のチャンスの時にはもっと強いシュート、もっと狙ったシュートを蹴らなければいけないという一つの例になった」