中国、W杯2次予選突破も監督采配にファン懸念「このままでは本大会出場は実力的に厳しい」

韓国が中国に1-0で勝利【写真:ロイター】
韓国が中国に1-0で勝利【写真:ロイター】

中国はタイとの直接対決の結果で辛くもグループ2位通過

 北中米ワールドカップ(W杯)のアジア2次予選の最終節が6月11日に行われた。グループCでは2位の中国(勝ち点8)を、同3位のタイ代表(勝ち点5)が追う形だった。

 まず日本時間20時にキックオフとなった韓国対中国は、フランス1部パリ・サンジェルマンに所属するMFイ・ガンインの決勝点により韓国が1-0で勝利。その後遅れて21時半に開始したタイ対シンガポール戦で、タイは3点差以上の勝利が求められることになった。

 J1鹿島アントラーズなどを率いた石井正忠監督率いるタイは前半に先制するも、後半に痛恨の失点。終盤に2点を加えて3-1としたが、あと1点が届かず。中国とタイは勝ち点、得失点差、総得点ですべて並んだが、直接対決で1勝1分の中国が2位通過となった。

 中国ファンはこの結果に対し、安堵の反応を見せる一方で、「このままではW杯出場は実力的に厳しい」「ブランコ・イバンコビッチ監督の交代を真剣に検討せねば」など、来たるW杯最終予選に対しては悲観的な反応が多かった。

 アジアサッカーを30年以上取材する記者の馬徳興(マー・デーシン)氏は、「問題は多い。年初めのアジアカップ後に監督交代した時から改善されていない。しかし、契約の関係で違約金が発生するから監督解任の可能性は低い」とイバンコビッチ監督に対する疑問を呈した。

 なお、タイ対シンガポール戦ではシンガポールGKハッサン・サニーが好セーブを連発して失点を抑え、この試合を見ていた多くの中国人ファンの注目を集めた。

 ハッサンはシンガポールで飲食店を経営しているが、この飲食店の名前・場所、そして支払いQRコードが拡散され「シンガポール旅行時に彼の店に行こう!」「アリペイで振り込んだ!」とハッサンへの感謝を示す声が多く、たちまち有名人となっている。

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