日本の勝利が北朝鮮の「幸運」? 4大会ぶり最終予選の進出に韓国注目「逆転に成功した」

北朝鮮の最終予選進出に韓国反応(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】
北朝鮮の最終予選進出に韓国反応(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】

3月の平壌での試合は没収試合に

 6月11日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の最終節が各地で行われた。日本代表は6連勝でグループBを首位通過したが、同組2位で突破したのは北朝鮮となっている。不戦敗もあったなかで最終予選を勝ち取った北朝鮮に対し、海外メディアもその事実に触れた。

 日本が3月26日に行う予定だった北朝鮮とのアウェーマッチ。急遽、北朝鮮側が平壌での開催が不可能と回答し試合は一時延期となる。3月30日、没収試合で日本の3-0不戦勝となる決定が国際サッカー連盟(FIFA)規律委員会から下されたことを、日本サッカー協会(JFA)が発表した。

 日本はこの時点で2次予選突破が決定。その後6月6日に行われた第5節ではミャンマーを5-0で下し、11日のシリア戦でも5-0と無失点勝利で最終予選へ弾みをつけた。一方、各グループ2位までが2次予選を突破できるなか、北朝鮮は6日の中立地で行われたシリア戦を1-0で勝利。勝ち点6まで積み上げ3位の状態で、11日のミャンマー戦を迎えた。

 11日の時点で最下位に沈んでいたミャンマー相手に、4-1と攻撃力を見せつけた北朝鮮。勝ち点を9まで伸ばし、日本に敗れたシリア(勝ち点7)を上回って2位に浮上する。逆転での最終予選進出を決めることとなった。

 このB組の突破国について、「北朝鮮にとっては幸運だった」と韓国メディア「イーデイリー」が報じている。記事では「北朝鮮は2次予選の最初の4試合で1勝しかしておらず3敗も喫していたため、敗退の可能性が高かった」とスタートが悪かった事実に触れ「第5戦ではシリアを1-0で下し、続くミャンマーを4発で下して逆転に成功した」と勝ち上がりを伝えている。

 また同メディアは「北朝鮮は2010年の南アフリカ大会以来、W杯最終予選に進んでいない。2022年のカタールW杯では、2次予選まで進んだが、コロナウイルスの流行により途中で辞退した」と、4大会ぶりの最終予選になる点を取り上げている。

 また勝ち上がりの背景には「シリア(2勝1分3敗、勝点7)が日本に0-5で敗れたことも、北朝鮮にとっては幸運だった」と、結果的に日本の勝利が北朝鮮の突破可能性を高めたことにも言及。一方で「日本は2次予選を6連勝で終えた。6試合で24得点を挙げ、失点は1つもない」と、その強さには称賛の言葉を添えていた。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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