原口元気が飛ばした檄「もったいないって!」 古巣・浦和で感じた強度とこだわりの差
10日から15日まで浦和のトレーニングに参加
ドイツ1部ブンデスリーガ、シュツットガルトの元日本代表MF原口元気は古巣の浦和レッズで練習に参加中だが、6月11日のトレーニング後に取材対応して「インテンシティーや強さは、まだまだ差があると思った」と話した。
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原口は浦和の下部組織から2種登録され17歳でプロデビュー。翌年に正式なトップ昇格し、生え抜きのアタッカーとして活躍して2014年にドイツのヘルタ・ベルリンへと移籍した。日本代表としては18年のロシア・ワールドカップ(W杯)に出場して日本人初の決勝トーナメントでの得点者として記録されている。
普段のシーズンオフはフィジカル系のメニューをメインに組むという原口だが、昨シーズンの出場機会が少なかったこともあり「サッカーの動きを多く入れようと思い、チームでやりたいと思ったので浦和にお願いした」のだという。
今回の練習参加は10日から14日までの5日間が予定されているが、この日の浦和はオフ明けだった前日に比べれば強度を上げていくメニューも増えた。その点について原口は「そのまんまというか、向こうでやっているスタンダード、普通のインテンシティーでやっているだけで。浦和に帰ってきたから意気込んで頑張っているとかではなく、普通の自分のコンディショニングとトレーニングをしている感覚。インテンシティーや強さは、比較するわけじゃないけどまだまだ差があるとこの2日間で思った」と話す。
前日のポゼッションゲームなどでも、そうしたボール際の強さや執着心を随所に見せていたが、違った部分が際立つところもあった。トレーニングの最後に、フィールドプレーヤーを3グループに分け距離を縮めたピッチで総当たり形式の試合を行っている時のことだ。
最後の1ゲームで原口の入っているチームが1点をリードしているのにもかかわらず、味方選手がリスクのあるプレーをして逆襲を受け失点につながった。ボールを奪われそうになる前の段階で原口は「時間、考えろよ!」と声を出していたが、失点直後には「もったいないって!」と強い声が出た。
この一幕について原口は「それもさっき言ったように向こうのスタンダードで、勝負に1回1回こだわる。最後の失点のようなことをやったら、そのチームの選手全員から責められるような感じ。ああいうミスは向こうではあまりない」と指摘していた。
浦和を率いるペア・マティアス・ヘグモ監督は、折に触れて「スタンダードを向上させないといけない」という言葉を口にしている。特に浦和の選手たちにとっては、その言葉の部分を示す存在がトレーニングに参加している意味を感じられるものになりそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)