森保監督「平和のことを考えてもらえる機会に」 広島新スタで初の国際試合を開催「非常に嬉しい」
公式会見に出席
日本代表を率いる森保一監督は6月10日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選シリア戦に向けて公式会見に出席した。ピースウイングスタジアム広島で初めての国際試合が行われるなか、サンフレッチェ広島在籍時にサッカー専用スタジアム建設に尽力した森保監督が思いの丈を話した。
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「ピースウイングスタジアム建設、広島でのサッカー専用スタジアムの建設に向けて思いを持っている1人として活動はさせていただきましたが、サッカーだけではなくて広島の方々、多くの方々の思いでこの新スタジアムができたかなと思っています。ここで試合をさせていただけるということは、私にとっては現役生活を長く過ごして指導者としても、お世話になった人としてもいろんな成長をさせていただいた土地でありますので、広島で試合できることは非常に嬉しく思っています」
対戦国は内戦に苦しむシリア。平和を願うスタジアムでの一戦も運命も巡り合わせか――。指揮官は、広島の地で代表戦を行う意義を示した。
「私自身が思っていることは街中サッカースタジアムということをこの広島から全国のみなさんに見て頂き、そして我々がいいプレーをすることで、ピッチとスタジアムが一体になり、エキサイティングな空間を作ること。これがサッカーやスポーツの魅力として感じてもらえれば街に潤いをもたらす。街の宝になるものはサッカー関係者だけではなくて全国の方々に認識していただいて素晴らしいものが全国的にできれば。
広島は世界に2つしかない原爆被爆地という土地。現在も戦争や紛争が多く起こるなか、悲しい思い、大変な思いをしている方々がいっぱいいる。尊い命を大切にすることと、街のみなさんが平穏に暮らせる、平和を考えて頂けるのはここ広島で試合があってピースウイングスタジアム広島の近くに原爆公園などがあるなかで平和のことを考えてもらえる機会にしてもらえたらと思います」
さまざまな思いを背負って、ピッチに立ち、公式練習にも臨んだ森保監督。ピッチからスタンドを見上げる表情は感慨深げだった。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)