欧州出身Jリーガーが知るEUROとは? 母国は前回4強…開催地訪問を推奨「良い機会」
浦和DFショルツはデンマーク代表の招集歴も持つ
4年に一度開かれる欧州サッカーの一大イベントである欧州選手権(EURO)はいよいよ現地時間6月14日に開幕が迫った。日本でも放映権の問題が解決してサッカーファンの喜びの声も上がったが、出場国の1つであるデンマークから日本にやってきてプレーしている浦和レッズのDFアレクサンダー・ショルツは、その大会の存在感を「ワールドカップ(W杯)ほどじゃないけど、ほぼ近いものがある」と話す。
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前回大会は新型コロナウイルスの影響で2020年開催が翌21年にずれ込み、1カ国ではなく欧州で横断的に開催される試みの中で最終的にはイタリア代表が優勝した。今回はドイツでの開催となり、各地の伝統あるスタジアムで熱戦が繰り広げられる。サッカーの伝統国でもあり、どの試合も満員のスタジアムで盛り上がることは必至だ。
ショルツはヨーロッパ人にとってのEUROを「本当に大きい。強いチームの競争も激しくて、W杯ほどじゃないですけどほぼ近いものがある」と話す。そして、その盛り上がりを「本当にどこの国もパーティー。街で大型スクリーンの前でみんなが集まって観戦をして、飲んで、食べて楽しんで、生き残り続けるチーム、国は、そのパーティーが長くなる。前回、準決勝までデンマークはいった。僕の地元の仲間が本当にクレイジーだったと言っていた。国全体がパーティーみたいな雰囲気になるけど、それがヨーロッパ中でそうなる」と表現した。
そして「試合のチケットが買えなくても、その雰囲気を楽しむためだけに行く人もいる」とも。各地でパブリックビューイングも開かれ、各国のサポーター同士の交流もある。ショルツは「日本の方で夏にヨーロッパ行く予定があるのであれば、本当にその雰囲気を楽しむだけでも(ドイツへ)行くべきだと思う。日本の方はドイツが好きな方も多いと思うので、それも良い機会だと思う」と、その空気感を体験するためだけでも開催国へ行く価値があるのだと話した。
デンマーク代表は92年大会を繰り上がり出場から伏兵ながら優勝して世界を驚かせた。それ以降も堅実なプレーをする代表チームとして知られ、前回はベスト4入りしている。ショルツは代表チームへの招集歴を持つものの、選手としてのEUROを「僕にとってはこの夢、目標は終わったもの」と話す。それでも代表チームについて「良い選手がいる。僕の友達もプレーしていることを願うよ」と笑顔で話した。
開催国ドイツとスペインが最多3回の優勝回数で並び、イタリアとフランスが2回ずつで追う。ヨーロッパの人々にとって、そして世界中のサッカーファンにとっても大きなサッカーの祭典となるEUROの激闘が始まる瞬間、とりわけ日本のサッカーファンにとっては時差の関係から寝不足必至の日々がすぐそこまで近づいている。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)