パレスチナ戦のイメージも完璧 アジア杯連覇に欠かせない遠藤の経験則
今月28日に35歳を迎えるMF
日本代表MF遠藤保仁(G大阪)は2日、千葉県内で行われている国内合宿最終日の練習後、12日から始まるアジア杯オーストラリア大会への抱負を淡々と語った。
今月28日で35歳を迎える練達のMFには、気負いはなかった。独特の間で言葉を選ぶようにして「オーストラリアにいけば、ゲームも入ってくるので。まず初戦に向けて気持ちをしっかりと持ってやっていきたい」と語った。
遠藤は、日本代表の国際Aマッチ出場数最多記録を誇る。その経験則から初戦で戦うパレスチナへのイメージもすでに固まりつつあるようだ。
「アバウトなボールを入れてくるし、つなぐイメージもないので中東相手のときは間延びしがちになる。そこは気をつけなければいけないが、基本的にはボールを支配できる。暑いので相手を走らせつつ、自分たちが積極的にゴールに向かうプレーをしていきたい。相手の良い部分を頭に入れ、その良さを極力出させないようにしたい」
遠藤は昨年、ブラジルワールドカップでは1次リーグ敗退に終わったが、所属のG大阪で国内三冠を達成した。自身も11年連続のベストイレブンと、J1リーグMVPを初受賞するなど大活躍。本人も充実の一年を「クラブに関しては文句のない成績。非常に充実した1年だった」と振り返った。さらに、こうも言った。
「代表もクラブもそうですけど、毎シーズン、一からのスタート。これだけ長い間、代表にいられるのも非常にありがたい。まだまだそれを続けて行けるように、自分自身がしっかりと高い目標を持ってやっていければいい」
遠藤は毎年、常に新鮮な気持ちで臨んできたからこそ、日本歴代最多キャップ数を積み重ねることができたのだろう。新たな一年の始まりとなるアジア杯。やはりこの男の経験が、日本の連覇には欠かせない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images