岡崎が不言実行から有言実行へ 「自分にプレッシャーをかけていきたい」
「去年の最後のほうから気持ちを強くもって伝えなきゃいけないなと思った」
傑出したスピードも技術もない岡崎だが、ひたすらゴールを積み重ねることを自分自身の存在意義としてきた。そして、今季ブンデスリーガで8ゴールで得点ランク4位タイ。日本代表でも通算40得点で、歴代3位につけている。ゴールでチームを鼓舞し、勝利に導いてきた男は「ゴールを取ることに直結することは続けたい」と語りながらも、フットボールについてのアプローチを変えるつもりだという。
「これをやるというよりは色んなことにチャレンジする。選手として何かを変えられる人間になりたい。そういう意味では、何かっていうのは決まってないけど、自分に対して、いろんなことをちょっとずつ変えていきたい。去年の最後のほうから気持ちを強くもって伝えなきゃいけないなと思った。色んな部分で変えようとしていたけど、今年はもっと強い気持ちでやり続けたい。責任をもって強くなりたい。伝える立場でもある。そういう発信をしていければいいなと思うし、昨年までは不言実行というか、言わずにやっていこうという感じだったけど、今年は強い気持ちをもってやる。この意味では自分にプレッシャーをかけていきたい。それで得た経験って大きいと思う」
1勝もできなかった昨年のブラジルワールドカップ以降、岡崎は周囲の選手に自分の意見、経験を発信し、チームに還元しようとしている。それまでの岡崎は心優しい、いじられ役の立場だった。リーダー役は本田、長谷部に任せ、一歩引いてきたが、成長著しく、実力的には現代表で屈指の存在となっている。プレーとゴールで雄弁に語ってきた侍ストライカーがリーダーシップを発揮させ、自己改革も進める。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images