J2の判定覆りに「なんでだよ、おかしいだろ」の怒号 敗戦監督が胸中「分からない部分はある」
長崎は後半アディショナルタイムにPKを獲得して3-2で勝利
V・ファーレン長崎は、6月2日に行われたJ2リーグ第18節水戸ホーリーホック戦に3-2で勝利した。決勝点は判定が覆って与えられたPKによるもので、相手チームからは「なんでだよ、おかしいだろ」と怒号も飛び交った。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
敵地に乗り込んだ長崎は前半3分、FWエジガル・ジュニオのゴールで幸先良く先制。1点リードのまま前半を折り返す。後半に入って水戸FW落合陸に2ゴールを許して逆転されるも、その2分後に再びエジガル・ジュニオが得点を決め、2-2の同点に追い付いた。
2-2で迎えた後半アディショナルタイム、長崎はMFマテウス・ジェズスがペナルティーエリア内左で突破を仕掛け、水戸MF前田椋介にスライディングで倒されるもノ-ファウル判定となった。
長崎の選手たちは榎本一慶主審に抗議したが、PKは与えられず。榎本主審は長崎の下平隆宏監督の下へ説明に向かったのち、ピッチへ戻ると長崎のPKへと判定を変えた。その後、榎本主審は水戸の森直樹監督にも説明を行い、スタンドからはブーイングが起こった。
長崎はこのPKをFWフアンマ・デルガドが決めて3-2で勝利。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が導入されていないなかで判定が変わる珍しい展開での決着となった。
榎本主審が判定を覆した際、スポーツチャンネル「DAZN」の中継では、水戸の関係者から「なんでだよ、おかしいだろ」と怒号が飛び交ったのが確認できる。解説を担当した元日本代表DF太田宏介氏は、「両チームともに言い分があると思う。非常に難しい判断だと思う。珍しいシーンですね」と感想を語った。
悔しい敗戦となった水戸の森監督は試合後、「難しい判定とか、ちょっと分からない部分はあるが、自分たちは次のゲームに向かっていくしかないと思っている。今後の対応はチーム全体がやってくれると思う。自分が何か言う部分ではない。選手たちにはしっかり前を向いていこうと伝えていく」と、悔しさを押し殺して前を向いていた。